【熱中症警戒アラート】その仕組みと熱中症対策

2022.06.30

【熱中症警戒アラート】その仕組みと熱中症対策
©ytv
今年の6月は異常気象となっています。
各地で、記録的に早い梅雨明け。
群馬県伊勢崎市で40℃超の観測をはじめ、6月の観測史上最高気温を多数で更新しています。

7月に入ると、高気圧が弱まり、また梅雨の天気が戻ってくる見込みです。
季節というのは、3歩進んで2歩下がる。「はい、この日から夏です」とは、今の段階では判断しにくいんです。振り返った時に「この日でした」と判断できるものです。なので、気象庁から梅雨明けの発表があっても、これはあくまで速報値。9月1日に6~8月(夏の天候)のまとめをする時に、梅雨の確定値を発表しますので、そこで変わってくる可能性もあるのです。
今年の梅雨明けは、「‘条件付き‘梅雨明け」
まだ大雨のリスクは捨てきれません。
昔から「戻り梅雨」なんて言葉もあります…。

とはいえ、記録的な危険な暑さが早々にやってきています。
7月8月の気温予想も、平年並みか高めの予想です。9月も平年より高く残暑が厳しい予想です。
暑さも気象災害の一つ、死者数は大雨災害より多いんです。
暑さという災害から避難するためにも、エアコン・扇風機をうまく活用したり、炎天下での運動・作業はくれぐれも無理をしないようお願いします。
©ytv
暑さに対しては警報がありません。
その代わり、「熱中症警戒アラート」という情報が都道府県ごとに発表されます。
暑さ指数(WBGT)という指数を用います。
気温:湿度:直射日光・照り返し=1:7:2の割合で考慮し、熱中症の危険性が極めて高い時に発表されます。
汗が乾きにくく、体に熱がこもりやすい状況ということです。
その発表された地域では、

①日中の不要不急の外出は避け、室内では昼夜問わずエアコンなど使用
②高齢者・子供・障がい者に対しては、周りの人が積極的に声かけをする
③救命処置ができる人が付き添いでいない場合や救護所の設置がない場合は、運動は控える

僕も、twitterやミヤネ屋、ten、ウェークアップなどでできるだけ細やかにお伝えしていきますので、
常に最新の気象情報のご確認をお願いします。
プロフィール
蓬莱大介(ほうらい・だいすけ)
気象予報士・防災士。健康気象アドバイザーと熱中症対策アドバイザーの資格を持つ。
1982年兵庫県明石市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2011年読売テレビ気象キャスター就任。 現在、読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」「かんさい情報ネットten.」「ウェークアップ」にレギュラー出演中。読売新聞(全国版)で連載記事「空を見上げて」を執筆。
著書 「クレヨン天気ずかん」(2016年主婦と生活社)
「空がおしえてくれること」(2019年 幻冬舎)
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