【連載】ここがオモロイ!「秘密のケンミンSHOW」
北海道と全然ちがう!長野には想像の斜め上をいくジンギスカンがあった!
2020.06.26
境治そこで長野市に行き、ジンギスカンについて聞くと年配のご夫婦が「子どもの頃からありますよ」と当然のように答える。草野球チームの面々によると「漬け込んだやつがおいしい」という。ん?漬け込んだやつ?夜の街で答えてくれた長野県民は「焼肉屋の1メニューですね」と言っていた。え?焼肉屋?どうやら長野県民にとっては北海道とは別の、独自の食文化として発達してきたジンギスカン料理があるようだ。知らなかった!


だがジンギスカン鍋が別に登場するわけではない。野菜も申し訳程度。これを、他の焼肉同様にただ焼くのだ。ええー?!取材陣がジンギスカン鍋を見せて、肉汁がしみた野菜がおいしくて・・・などと説明するのだが、長野県民は意に介さない。それが何か?とばかりに自分たちのジンギスカンを誇示する。つけ込まれているから臭みがなく、柔らかくておいしいのだ、これこそジンギスカンなのだと言わんばかり。

飯田市のお宅にお邪魔すると、焼肉グリルを前に待ち構えた家族にお母さんが運んできたのは、例の漬け込まれたジンギスカン肉だった。なるほどね、家でね、と思ってると今度は「ブタジンとトリジンもあるよ」と新たな漬け込み肉が運ばれてきた。なにその、ブタジンとかトリジンって?なんとなく予想した通り、ブタジンは豚のジンギスカン、トリジンは鳥のジンギスカンなのだ。何言ってんの?ジンギスカンは羊でしょ?それどころか、スーパーには他にシシジンやシカジン、つまり猪や鹿のジンギスカン肉も漬け込まれて売られている。パッケージには堂々と「猪ジン」「鹿ジン」としか書かれてなくて、「ギスカン」はもう省略されている。そういうことでいいの?

【文:境 治】
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