【熱中症注意!】“戻り梅雨”明けの熱中症に気を付けましょう

2022.07.22

【熱中症注意!】“戻り梅雨”明けの熱中症に気を付けましょう
©ytv
6月終わり~7月の前半に記録的な暑さになった後、梅雨空が戻ってきて、曇りや雨の日が続いています。

「気象庁は梅雨明けのタイミングを間違えたんじゃない?!天気予報当たってないじゃん!」なんて声も聞こえてきますが、・・・

実はそんなことないということをここでちょっと弁明させて下さい!

記録的な早い梅雨明け発表の際に、今回の大雨は予想していたんです!
僕の前回の記事でも「今回の梅雨明けの発表は”条件付き梅雨明け”。まだ大雨のリスクはあります」とお伝えしていました。テレビでもお伝えしました。
気象庁の梅雨明け会見も見返すと、戻り梅雨の可能性について言及されていました。
(※戻り梅雨というのは、梅雨明けしてからも再びくもりや雨の日が続く天気のことを、昔からそう呼んでいます)


とはいえ、これだけ大雨が降ればそんなこと忘れ去られてしまうものなんですよね・・。
気象予報士のつらいとこです・・・。

6月終わり頃の気圧配置を見れば、太平洋高気圧もしっかりと張り出していて、真夏の暑さが連日続く見込みでしたので、今振り返っても、あのタイミングで発表せざるを得なかったのかなと思います。
ちなみに、東北北部はまだ梅雨明けの発表がされていません。
今の梅雨入り・明けの情報は「推定値(~したとみられる)」です。
9月になると夏の天候(6~8月)の「確定値」が発表されます。
さて、どうなるやら・・。


7月は終わり頃まで、まだ不安定な天気が続きそうですが、8月になるとまた太平洋高気圧が強まり、晴れて厳しい暑さが続く見込みとなっています。

このところ雨が降って気温の上がらない日が多くありましたが、今後はまた、晴れると気温湿度とも高くなりますので、熱中症に注意して下さい。
ぶり返しの暑さの注意点をまとめておきます。
©ytv
・エアコン・扇風機の活用は、部屋が暑くなってからスイッチを入れるのではなく、暑くなる前に温度管理をしていただいて、ご高齢のご家族がいらっしゃるのであれば、声かけをすることをおすすめします。

・このところの気温差に体が追いついておらず、急な激しい運動をすると危険です。意識的に休憩をとり、水分・塩分補給も心がけましょう。
©ytv
・夜の暑さ対策は、次の日の熱中症予防になります。
睡眠時間の確保と寝る時の部屋の温度管理ですね。
エアコン・扇風機のタイマー機能を活用したりするなどして下さい。

・ちょっと無理してでも朝ご飯を食べておくと、昼間の熱中症対策に有効です。
朝食抜いて、炎天下で活動するとリスクが高いです。
お昼前には気温が上がります。夏休みでリズムが崩れがちですが、是非気を付けていただければと思います。


【追伸】
7月終わり頃から8月初めに日本のはるか南の海上で台風が発生しやすい気象場が予想されています。
まだ発生もしていない雲の渦の話なので、断定的に予想は伝えられませんが、
最新の気象情報をこまめにチェックお願いします!
プロフィール
蓬莱大介(ほうらい・だいすけ)
気象予報士・防災士。健康気象アドバイザーと熱中症対策アドバイザーの資格を持つ。
1982年兵庫県明石市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2011年読売テレビ気象キャスター就任。 現在、読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」「かんさい情報ネットten.」「ウェークアップ」にレギュラー出演中。読売新聞(全国版)で連載記事「空を見上げて」を執筆。
著書 「クレヨン天気ずかん」(2016年主婦と生活社)
「空がおしえてくれること」(2019年 幻冬舎)
この記事を共有する

新着記事

新着記事一覧へ

アクセスランキング