雷の化石を手に入れました!

2023.10.17

雷の化石を手に入れました!
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先日、パワーストーン販売コーナーで偶然、珍しい石を手に入れました。
その名も「雷の化石」です。
一般には、閃電岩(せんでんがん)または雷管石、英語ではフルグライトといいます。
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この閃電岩は、アメリカやアフリカなどの砂漠で発見されることが多いです。
仕組みを簡単にいうと、砂漠に落ちた雷が、地面で根をはるように広がっていきます。雷の通り道で一瞬で溶けた砂が急激に冷やされ固まったものです。
原料となる砂漠の砂は、石英粒からなる珪砂(けいしゃ)で、透明なガラスの原材料です。石英が溶ける温度は、約1650℃ですが、落雷の温度は、約3万℃で、太陽の表面温度の5倍もあります。そんな高温により一瞬で熱せられ、冷えて固まったガラスがこれです。見た目はガラスに見えませんが…。
よく見ると、真ん中が空洞になっています。
これは、雷が通った後です。まさに、雷の化石。あの一瞬の現象を瓶に閉じ込めています。
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ただ、フルグライト(雷管石)は、どの雷でもできるかというと、そうでもないらしいです。
約6億ボルトの電圧が必要とされ、日本の気象条件ではそこまでの電圧の雷は発生しづらいのだそう。

地球上で1日約350万回発生しているとされる雷。生命誕生のきっかけになったかもしれない雷。古来から信仰の対象ともなってきた雷。いまだ解明されていないこともあります。そんなロマンあふれる自然の大きなエネルギーの化石を手にし、部屋に飾っています。気象好きにはたまらない一品です。
芸術の秋。宝石、化石、パワーストーンなどいろいろ見てみるのも楽しいですよ。
プロフィール
蓬莱大介(ほうらい・だいすけ)
気象予報士・防災士。健康気象アドバイザーと熱中症対策アドバイザーの資格を持つ。
1982年兵庫県明石市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2011年読売テレビ気象キャスター就任。 現在、読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」「かんさい情報ネットten.」「ウェークアップ」にレギュラー出演中。読売新聞(全国版)で連載記事「空を見上げて」を執筆。
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