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神戸市民の洋菓子好きがレベル高すぎてついていけなかった件について

2018.07.27

「Konigs-Krone」というアルファベットを並べられてあなたは読めるだろうか?「HENRI CHARPENTIER」は?「Juchheim」と「FREUNDLIEB」は?普通の人には何がなんだかわからないこの呪文のようなアルファベットが、神戸市民はすらすら読めるらしい。
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ちなみにそれぞれ「ケーニヒスクローネ」「アンリ・シャルパンティエ」「ユーハイム」「フロインドリーブ」と読む。いずれも神戸市内の有名な洋菓子屋さんの店名だ。

7月26日放送の「秘密のケンミンSHOW」では神戸の洋菓子を取り上げた。番組に登場した神戸市民は、先の謎のアルファベットを見て微塵の迷いもなくズバリと答えていた。それくらい神戸市民の生活には洋菓子が溶け込んでいるようだ。

イニエスタのヴィッセル神戸加入で沸く街で人びとに聞いて回ると、とにかく洋菓子をよく食べるという。週三回は食べるのだと、普通のおっさんが言うのが不思議だ。「バウムクーヘンはポテチ感覚!」と、とくに品のある生活をしているようには見えないお兄さんが答えるのでたじろいでしまう。

先に挙げた読めない店名の洋菓子店はとくに有名で、神戸市民は子どもの頃からなじんでいる。他県にも進出しているユーハイムのバウムクーヘンも神戸の特定のお店では削ぎ切りにしてくれるというから、他県民の知ってるユーハイムとはまたひと味ちがうのかもしれない。

洋菓子を食べるというと午後のおやつを誰しもイメージすると思うが、そこも神戸市民はちがうらしい。彼らにとっては夕食を食べた後、すかさずデザートとして洋菓子を食すそうだ。それでもいいけど、よくそんなにお腹に入るなあ。
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兵庫県洋菓子協会の会長・福原敏晃氏が説明するには、神戸は明治維新で開港した後、ヨーロッパ航路の終着港となったため欧米の様々な国の洋菓子文化が伝わった。明治15年にはもう日本人による最初の洋菓子店ができたというから、100年以上の歴史があるのだ。

とくにロシア革命を逃れてやって来た菓子職人のゴンチャロフさんとモロゾフさん、第一次大戦時に捕虜としてきたドイツ人、ユーハイムさんとフロイドリーブさんがそれぞれ開いた洋菓子店はいまも市民に親しまれている。そして彼らが神戸の洋菓子文化のレベルを高めたのだ。洋菓子のブランドは世界史と結びついている。

スタジオでは元町ケーキの「ざくろ」、一番館の「ポーム・ダムール」、パティスリー・アキトの「ミルクジャムプリン」を試食していた。これがどれもこれもおいしそうでたまらない!神戸市民の洋菓子愛を知ったいま、さらにおいしく感じるだろう。これはぜひ、神戸に行ったら全部食べてみたいものだ!

【文:境 治】
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