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【連載】ここがオモロイ!「秘密のケンミンSHOW」

【兵庫県姫路市】えきそばなのに蕎麦じゃない。えきそばなのに駅にない。どうゆうこと?

2022.05.10

境治
【兵庫県姫路市】えきそばなのに蕎麦じゃない。えきそばなのに駅にない。どうゆうこと?
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兵庫県のグルメと言えば神戸を中心に垢抜けた洋食や洋菓子のイメージがある。ところが姫路市では「えきそば」が愛されているという。え?駅のホームにある立ち食いそばのこと?そうなのだが、そうではない。姫路市を中心に「えきそば」の名前のお店があるのだ。姫路駅に行くと、ホームに確かに「えきそば」の看板があったぞ!
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姫路市民にご当地グルメの取材で来たと言うとすかさず「えきそばね!」と名前が出てくる。「食べてみてください、ぜひ!」と激奨。「二日酔いの時にもいい」「姫路市民が落ち着く味」といかに愛されているかがわかった。

さらに「日本そばじゃない」と言い出した。日本そばじゃない「えきそば」ってわけがわからない。「黄色いやつ」と言うから、我々が思い浮かべるそばではないようだ。

そこで姫路駅のホームにある「えきそば」に突撃してみたが、混んでいてなかなかお話が聞けない。「あと1〜2分で電車が出る」と言いながら注文していて、そんなに早く食べるのかと驚く。

食券機に、大きなボタンに「天ぷらえきそば」と書かれている。これが一番人気らしい。注文してみると、やってきたのは我々がイメージする天ぷらそばとかなり違うものだった。

まず麺が違う。確かに黄色い麺で、これでそばを名乗るのか?その上に何やらてろてろの物体が乗っている。これが天ぷらか?衣だけにしか見えない。実際、小さな海老が入ってはいたが、衣が出汁でふやけた状態のもの。これがみんな好きなの?
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だがお客さんの中には「明石から電車に乗ってえきそばを食べに来た」というおっちゃんもいて、「えきそば」目当てに姫路に来る人もいるほどだ。「東京のそばは醤油の味が強いやんか。えきそばは関西風でカツオと昆布の出汁。別物やと思うわ。」とその特徴を語る。

別のお客さんに天ぷらについて聞くと「そっこうで汁を吸っちゃうのでカリカリの感触は一切ないですね。」と回答。むしろそれがいいらいい。また別のお客さんは「麺は中華麺で出汁はうどん。」と解説。中華麺なの?「ラーメンの麺は細くて食べやすい。うどんは太い。その絶妙なバランスを開発したのが素晴らしい。」と激奨。「死ぬまでハマり続ける。」そこまでかい!
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さらに、地下街にも「えきそば」があった!そして通り沿いに路面店の「えきそば」も発見。極め付けは、ドライブスルー!駐車場の一角にテントを張り、車で来た人に提供する「えきそば」もあった。駅じゃないのに「えきそば」ってどういうことなの?
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「えきそば」を運営するのは、まねき食品という会社。日本で初めて幕の内弁当を売り出した老舗だ。昭和21年に姫路駅でそば屋を出店し、最初はそば粉とこんにゃく粉に和風出汁をかけて作っていた。だがこれは日持ちしないので駅には向かない。そこで小麦粉にアルカリ性のかん水を混ぜることで日持ちのする中華麺が出来た。お客さんから和風出汁のままにしてくれと要望があり、中華麺×和風出汁のスタイルになったという。

それはいいとして、気になるのはお店のメニューに日本そばが見当たらないことだ。地下街の「えきそば」にいた女性に聞くと「そば=日本そばなんですか?ズレてますねえ」と言われてしまった。えーっと、ズレてるのは姫路の皆さんでは?

姫路に行っても他のおいしそうな料理に目が行き、駅のホームでそばを食べようとは思わなかったが、次回行ったら食べてみよう。1〜2分の電車待ちで食べちゃえばいいね!

【文:境治】
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