【栃木県】宇都宮の餃子に後ろめたさを感じつつ、鹿沼市がまさかのシウマイでアツい!

2023.04.19

【栃木県】宇都宮の餃子に後ろめたさを感じつつ、鹿沼市がまさかのシウマイでアツい!
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2022年2月、栃木県がショックで覆われた。餃子支出金額で長年トップだった宇都宮市がまさかの3位落ちしたのだ。ライバルの浜松市に負けただけでなく、ダークホース宮崎市に1位を奪われたのだ。今年、2023年2月には2位に浮上し面目躍如。当然、来年は1位奪還に向けて栃木県一丸となって餃子を毎日食べているに違いない!そこへ不穏な情報が舞い込み始めた。「最近鹿沼ではシウマイ熱い」「宇都宮がギョウザなら鹿沼はシウマイだ」「鹿沼市はシウマイの街になろうとしている」なんと!宇都宮市に隣接するベッドタウンつまり直接の仲間のはずの鹿沼市が、餃子ではなくシウマイで盛り上がっているらしい!

鹿沼市に行って、若い鹿沼夫婦にまず「餃子支出金額2位でしたが」と聞くと「悔しいすね」と言う。ところが「鹿沼ではシウマイを推していると聞きました」と訊ねると「はっはっはっは」誤魔化そうとするように笑うではないか。「一致団結感がないところが鹿沼なんです」と、白状した。
鹿沼親子のお父さんに「鹿沼はシウマイで熱いんですか?」と聞くと「アツいアツいアツいアツい」と4回言った上に、「アツいね!」と言う。「まずは、食べるのにアツい」ギャグも言いつつ、「街の中、どこのお店に行っても競争のようにシウマイが出てきます」と熱さを語る。「お店お店で味が違って。横浜を追い越せだ!」とまで言うではないか。
別の鹿沼市民に「宇都宮の餃子のライバルでは?」と聞くと「ライバルではない。」と全否定。「公式テニスプレイヤーと、旅館の卓球のようなもの」と、大したことないようなことを言う。「どっちも楽しいけど規模がちょっと違う」こっちの方が小さいと言いたいようだが、鹿沼の皆さん宇都宮と一緒に餃子を推さないことに後ろめたさを感じてる様子だ。
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とにかく鹿沼の街はそこいらじゅう、シウマイだらけ。街の食堂に「かぬまシウマイ」ののぼりとお手製の巨大シウマイ模型があったり、大きな道路の脇に「鹿沼名物シウマイ軒」の看板の店があったり、新鹿沼駅前にはシウマイ自販機まである。
地元のスーパー・ヤオハンの惣菜コーナーには「ヤオハンオリジナル肉シウマイ」とのぼりが立っている。鹿沼市内60店舗で「かぬまシウマイ」を出していると言うではないか。
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鹿沼駅前は閑散としているが「笑福」と書いて「えふ」と読むシウマイ屋さんには行列が!一番人気は、蒸しシウマイ125円。お店に来ていたお母さんが言うには「肉肉しく何個でもいけちゃう!冬はおでんにも入れました。」BIGサイズで肉が詰まったシウマイは確かにおいしそうだ。
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マダム3人連れに取材。「うちの町は餃子ですから」と言うので「宇都宮から?」と聞くと「はい!」だって。「宇都宮の人は餃子で頑張る時期じゃないですか?」と突っ込むと「それもありますね」としれっと言う。「もう年だからね、好きなものを食べる」と言ってのけた。餃子が好きなんじゃないの?

そこで宇都宮市に行って鹿沼のシウマイについて聞くと「納得いかない」とみなさん不服げ。
「鹿沼がシウマイ推したから負けた」とムスッとしている。
「寝首かかれたくらいの裏切り」とまで言う。まあ、気持ちはわからないでもないかなあ。
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それにしてもなぜ鹿沼市はシウマイ推しなのか?鹿沼商工会議所会頭・片柳伸一さんによると「街おこしですよ」とあっさり認める。
2020年からシウマイを猛プッシュし始め、各店でのシウマイを奨励していった。宇都宮との間を結ぶ路線バスには「シウマイ餃子ライン」と名付けたり、タクシーの屋根には巨大シウマイを乗せたり。
シウマイによる街おこしを決めた理由は「崎陽軒の初代社長が鹿沼出身だったから」だって。え?そんな理由?
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とにかくいろんなお店がシウマイに乗っかっている。蕎麦屋ではシウマイ天ぷらそばが出るし、ラーメン屋でもシウマイラーメンがメニューに!あるケーキ屋さんではシウマイ型のシュークリームも作っていた。「お客さんが夕飯に出したら、醤油をかけそうになった」こともあったとか。
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街おこしで決めたとは言え、おいしそうだから食べたいよね。とは言えくれぐれも、宇都宮の皆さんとは仲良くやってくださいね!

【文:境治】
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