【栃木県】餃子トップの座を奪われた宇都宮の新たな名物発見、かぶと揚げを堪能せよ!

2022.05.31

【栃木県】餃子トップの座を奪われた宇都宮の新たな名物発見、かぶと揚げを堪能せよ!
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栃木県宇都宮市のグルメといえば、そう餃子。だが今年2月、餃子の年間支出金額で日本一の座を浜松市、ではなく宮崎市に奪われ宇都宮市は一気に3位に落ち込んだ。北関東が日本に誇る名物が浜松ではなく思わぬダークホースに1位の座を奪われていいのか、栃木県民!だが他にも名物料理はあると聞いた。

そこで宇都宮に行き、栃木県民に聞いてみた。のんびり芝生で過ごすご夫婦に、まず餃子の話を振ってみた。「え?餃子3位になっちゃったの?」とけっこうなショックを受けている。「宮崎に負けました」と教えると「宮崎?九州の人、餃子食うの?」そりゃあ食べますとも。「餃子以外には何かありますか?」と聞くと「かぶと揚げ」と即答。「宇都宮の人みんな知ってるよ」と、新たな名物を教えてくれた。

小さなお子さん二人を連れた若夫婦にもかぶと揚げについて聞いてみた。「大好き!手を汚しながら食べる。」とママさんが元気に回答。どれくらいの大きさかを聞くと、「これくらい」と抱っこしている赤ちゃんの頭で示した。かなりの大きさだ。

かぶと揚げを探して回ると、賑やかな通りの居酒屋にも、小洒落たカフェダイニングにも、通りに停められたキッチンカーにもメニューに入っている。宇都宮市内でかぶと揚げを出す店は、20店舗もあるという。

どのお店のかぶと揚げがおいしいか、街の人々に聞くとみなさん「みよしや」の名を挙げる。「元祖だからね」どうやら宇都宮のかぶと揚げはその「みよしや」が発祥らしい。
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訪ねてみると、昭和のたたずまいの小さなお店だ。ここから宇都宮の名物メニューが生まれたというのか?入ってみると、お客さんでいっぱい。テーブルに出てきたかぶと揚げは、やはり普通の唐揚げよりずっとでかい!

常連らしきお客さんが、手でつかんでかじりつくとビールをぷはっ!別のお客さんも食らいつきレモンサワーで流し込む。子どもも炭酸飲料でくぅっと食べてる。みんなもちろん、かぶと揚げ目当てにに来ているのだ。
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どんな味かを聞くと、「塩コショウだけ」。「外はクリスピーで、中は肉の味そのもの」タレに漬け込んだりしない、飾らない味らしい。「こってりしてないから、50過ぎても食べられる。昼餃子、夜かぶと揚げでいけるよ」

使う部位は、胸肉・ささみ・手羽先・やげん軟骨など、もも肉以外で構成。生後40日以内の雛鳥のみを使うそうだ。
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調理を見学すると、塩コショウした鶏肉を衣につけている。「衣は企業秘密ですよね?」と聞くと「いやいや、日本酒と片栗粉、卵だけです」とあっさり明かしちゃう。ところが、揚げる油が独特の濃い茶色で普通の油ではないぞ。「創業以来60年以上継ぎ足してきた油です。60年分の鳥の旨みが詰まってる」老舗の鰻屋のタレを継ぎ足してきたのはよく聞くけど、油を継ぎ足すって初めて聞くよね。
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かぶと揚げはテイクアウトでもよく食べるそうだ。あるお宅では、二人のお子さんの進級祝いにかぶと揚げをみんなで食べている。そのお子さんにどんな味かを聞くと「うまいです!ジューシーでサクサクしてます!唐揚げの2倍くらいでお腹いっぱいになるし、最高です!」と上手に食リポしてくれた。

元祖「みよしや」でもテイクアウトのお客さんは多い。女将さんによると「一日多い時は200個出ます。クリスマスは二日間で3000個くらい」ってそんなに?!

「みよしや」の閉店時間、お客さんがしめのそばを注文。一緒に出てきたのは、「かぶと揚げの揚げカス」揚げカス?かぶと揚げを揚げた油に残ったカスを集めたものを、そばに入れて食べるそうだ。「絶品!鳥の味が染みてるから」なるほど、なんか通っぽくていいね!

宇都宮に行ったら餃子とは別に、このかぶと揚げも忘れずに食べてみよう。「最高です!」と食リポもしてみたいね!

【文:境治】
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