【愛知県】名古屋を擁する尾張と、トヨタを誇る三河。その関係が微妙すぎる!

2023.06.26

【愛知県】名古屋を擁する尾張と、トヨタを誇る三河。その関係が微妙すぎる!
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今年3月、アメリカのタイム誌が発表した「世界で最も美しい場所50選」に、京都市と並んで名古屋市が初めて選ばれた。いま、愛知がアツい!

さてこの愛知県、信長と秀吉を輩出した尾張と、いま大河ドラマで脚光を浴びる家康を生んだ三河と、大きく2つに分かれている。この2つの地域は、どうも微妙な関係のようだ。

大都市名古屋市を擁する尾張から三河を見ると、どうなのか。名古屋市の人に聞くと「田舎」ときっぱり言う。「三河に何がある?」と言うので、トヨタ自動車がありますよねと言うと、「トヨタの社長は名古屋の人だった。豊田市には場所がいっぱいあるからね。」と主張。女子二人に聞くと「最近、岡崎市が発展してはいるけど・・・田舎感強い」と見下す。「彼氏にする人も、名古屋に近い都会の人がいい。三河の人はダサい。」同じ愛知県でもここまであからさまに下に見るとは思わなかった。
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では逆に、三河の人は尾張をどう思っているのか。蒲郡市の姉妹に聞くと「街、遊ぶとこ、パリピ」と、小馬鹿にした言い方。三河は田舎だと言ってましたよと教えると「あー、自然ナメちゃダメ」と反論。別の若者グループが言うには「三河は一方的に下に見られてるけど、三河人は穏やか、我が我がではない」と尾張人のキャラを批判する。そりゃあ信長を生んだ地だからね。「三河は、鳴くまで待つ」なるほど、その穏やかさで最後は天下を取ったわけだ。

そんな三河人が尾張にクレームをつけたいことがある。「尾張の人は、すっごい田舎にいても名古屋と言う」なるほど、名古屋市に住んでなくても名古屋だと言いたがるのだ。「春日井市の人も、名古屋出身と言う」

三河の岡崎市でその辺りを聞いてみた。「うちのお客さんにどこから来たか聞くと、名古屋と言う。住所を書いてもらったら、1個も名古屋市が入ってない」てなことがあったそうだ。さっきの蒲郡市の姉妹は「男の子にどこから来たの?と聞いたら名古屋と答えた。名古屋のどこなの?って聞いたら東海市。名古屋じゃないじゃん。」「名古屋じゃないんだけどねってあっとから付け足してくるの、あれ何?」と手厳しい。あるご夫婦の奥さんが「知多半島の方々が自分は名古屋ナンバーだって威張って言ってくる。プライドはどこに置いてきたの?」と厳しく突っ込む。
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では三河人はどこ出身ですか、と聞かれたら?「豊川です、と答えます。」と誇らしげに言う。三河は何がある?と聞くと、どんどん出てくる。「豊田市は自動車だし、岡崎市は味噌だし、西尾市は抹茶」それぞれの町に名産があるのだ。

「尾張は名古屋市以外何もないから、自分の街に誇りを持ってない。」とキツい批評。三河は農業も盛んで、豊橋市のキャベツにしそ、西尾市のうなぎなどが有名。「愛知県を下支えしてるのは三河と思っていただけたら」と先程の奥さんが強気なコメント。実際、愛知県内の商品販売額は尾張の方が圧倒的に大きいが、製造品出荷額・農業産出額は尾張より三河の方がずっと多い。確かに愛知を支えている三河では、自分の市町村を誇りを持って答える。三河プライドを持っているのだ。
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しかし三河の人々が言う通り、尾張の人は「名古屋」と言いたがるのだろうか。春日井市に住むマダムに、県外の人に「どこ住んでるの?」と聞かれたら何と答えるかを問うと「名古屋」と言いながら笑う。「名古屋と言った方が、わかってくれるので」そりゃそうだけどね。

知多市の農家のおばちゃんに同じ質問をすると「名古屋だわ」とやはり答える。一緒にいた青年は「名古屋と言っておいた方がカッコいい」と言う。そういうものかねえ。
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尾張と三河、同じ愛知県でもずいぶん自分の住む街への感覚が違うようだ。まあ、わからないでもないけどね!

【文:境治】
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