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ピンクのごはんに甘納豆と紅しょうが?北海道のフシギなお赤飯!

2018.08.03

「秘密のケンミンSHOW」ではこれまでも、北海道民の独特な文化をとりあげてきた。木の札で遊ぶ百人一首、節分にまく豆は落花生、七夕は笹ではなく柳に短冊をつける、などなど他県民からすると「どうして?」という風習でいっぱいだ。

8月2日放送の回では「県民熱愛グルメ」として、その北海道のお赤飯をとりあげた。そう、お赤飯と言えばもち米を小豆のゆで汁で赤く染まった、特別なお祝いの日に食べるものだ。ところが北海道のお赤飯は小豆を使わないという。
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まずごはんの色が赤い、と言うよりピンクだ。こんなにファンシーな仕上がりでいいのかとツッコミたくなる。さらに豆がでかい!小豆の3倍、いや4倍くらいありそうだ。

この豆は、なんと甘納豆だそうだ。えー?!そしてピンクは食紅で着色したから!そういうことでいいのか?それでお祝いしちゃっていいの?ところが、北海道民はお赤飯をお祝いの時だけでなく、普段の食事でもよく食べるそうだ。困惑で頭がいっぱいになってくる。

だが北海道民、家族で集まって実に楽しくおいしそうにこのピンクの赤飯を食べている。
「主食なのに甘い、背徳の香りがたまらない」
などとよくわからないことを言いながら、ごくごく普通におかずとともに普段の食事としてこのピンクの赤飯をほおばるのだ。

さらによくわからないのが、甘納豆の甘ーい赤飯にやっぱりごま塩をかけて食べている。甘いのに塩をかけて、味がヘンテコにならないのか?
「甘みが余計に増しておいしく食べられる」
と平然と言われると、すいかにも塩をかけるのだからそんなものかなあという気になってしまう。
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ただ、まったく理解を超えるのが、スライスした紅しょうがと一緒に食べること。
「甘いばっかりじゃ飽きるでしょ?味を途中で変えることで、赤飯のうまみを増す」
などと講釈を垂れるのだが、あまり納得できない。
甘納豆の赤飯にごま塩をかけて紅しょうがと口に入れてビールをごくごく飲まれると、いったいこの人は何を味わっているのかと困惑が高まるばかりだ。

この甘いお赤飯、なぜ北海道で食べられるようになったのか。
光塩学園調理製菓専門学校の学校長、南部しず子さんに聞くと、
「光塩学園の創設者である私の母、南部明子が昭和25年頃に考案した物なんです」
と衝撃の真相を教えてくれた。

小豆の赤飯は前の晩に小豆をゆでておく必要があり、すぐにはできない。手間をかけずに、食紅で色を出し、子どもが喜ぶように甘納豆を入れたのだという。ひとりの料理家が考えたレシピが北海道中に広まったのは、それだけ支持された、ということだろう。

スタジオに戻ると山梨県民マキタスポーツが驚愕の事実を教えてくれた。山梨県の中央部から北部にかけた地域でも、この甘納豆のピンク赤飯が食べられているという。北海道のお赤飯が山梨県に伝わった可能性もある、と聞くとマキタスポーツは
「山梨が後輩扱いされているの嫌」と不服げに言った。

さて筆者と一緒に番組を見ていた青森県出身の妻が
「うちも甘納豆のお赤飯だったよ」と言うではないか!なにー?!
「じゃあ青森ではみんなこれ食べてるの?」と聞くと
「それはわからないけど、うちの親戚はみんなこれ食べてた」
なんと、謎が謎を呼ぶ!青森なら地理的に北海道から伝わった可能性もある。

このフシギなピンクのお赤飯、いったい日本のどこまで広まり定着しているのか、誰か調べてもらえないか?とりあえず、あなたの出身地ではどうだろう?

【文:境 治】
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