【沖縄県】「インチキ」「〜しましょうね」同じ言葉が違う意味?面白すぎるウチナーグチ!
2022.07.13
沖縄方言はウチナーグチと呼ばれ、あまりに独特で習得するのが大変だ。「ヤーヌーハーバーグワシシテルバー」とは、「お前、何いい格好してるの?」という意味。「ヤッタックルサリンドー」は「お前たたき殺すぞ」の意味だというが、さっぱりわからないうちにたたき殺されかねない。
さらに厄介なのが、共通語と同じ言葉が微妙に違う意味の場合だ。裸足で帰っていくおばあが「また後でね」と言うのだが、これは「さようならという意味」だそうだ。後で会う約束してるみたいじゃないか。他にも「向かう→来る」「まさか→マジ?」「だからよ→そうだよ」などなどたくさんあって、頭が混乱しそうだ。
さらに厄介なのが、共通語と同じ言葉が微妙に違う意味の場合だ。裸足で帰っていくおばあが「また後でね」と言うのだが、これは「さようならという意味」だそうだ。後で会う約束してるみたいじゃないか。他にも「向かう→来る」「まさか→マジ?」「だからよ→そうだよ」などなどたくさんあって、頭が混乱しそうだ。
©ytv
面白いのが「インチキ」の使い方。もちろん他県民同様「不正・ズルをする」の意味でも使う。だが別の意味でも使われるというのだ。
ウチナーガールが言うには「お兄ちゃんが何か貰ったのに自分は何ももらえなかった時」に「はぁ!インチキ!」と言うそうだ。つまり「うらやましい時にも使う」ということ。なんでそうなる?
商店街にいたウチナー兄さんが説明する。「新しいドラクエが出た時、お前ドラクエ持ってるの?と聞いて、持ってるよ、と言われると、インチキー!と言います」例えがめちゃくちゃ具体的でわかりやすい。
ウチナーガールが言うには「お兄ちゃんが何か貰ったのに自分は何ももらえなかった時」に「はぁ!インチキ!」と言うそうだ。つまり「うらやましい時にも使う」ということ。なんでそうなる?
商店街にいたウチナー兄さんが説明する。「新しいドラクエが出た時、お前ドラクエ持ってるの?と聞いて、持ってるよ、と言われると、インチキー!と言います」例えがめちゃくちゃ具体的でわかりやすい。
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でもどう使い分けるのか?言葉の高さが違うという。「ズルい」の意味で使うときは「インチキ→」とそのまま伸ばすのに対し、「うらやましい」の意味で使う場合は「インチキー↑」とトーンが上がるらしい。微妙すぎて難しそうだなあ。
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もう一つが、「〜しましょうね」という時だ。他県民は「新しいカフェができたんですって。」「お茶しに行きましょうね。」のように、一緒にやろうと誘う時に「〜しましょうね」と使う。
だがウチナーグチで「先に帰りましょうね。」というのは、「みんなで一緒に帰る」の意味ではないそうだ。「一人だけ先に帰ります」の意味だという。は?さっぱりわからん。
ある会社を観察していると、社員が「お昼いきましょうね」と言うと「行ってらっしゃい」と答える。言った人は一人でお昼ごはんに出てしまった。夕方になり社員が「先に帰りましょうね」と言って一人でオフィスを出るのを「お疲れ様」と見送っている。うーん、なんだか奇妙な会話だなあ。
だがウチナーグチで「先に帰りましょうね。」というのは、「みんなで一緒に帰る」の意味ではないそうだ。「一人だけ先に帰ります」の意味だという。は?さっぱりわからん。
ある会社を観察していると、社員が「お昼いきましょうね」と言うと「行ってらっしゃい」と答える。言った人は一人でお昼ごはんに出てしまった。夕方になり社員が「先に帰りましょうね」と言って一人でオフィスを出るのを「お疲れ様」と見送っている。うーん、なんだか奇妙な会話だなあ。
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ウチナーグチを研究している琉球大学教育学部教授の中本謙氏は「沖縄県民本来の相手を区別しない、自分と同一視する意識が根底にあると考えられます」と解説してくれた。
だから「行く→来る」で、「貸す→借らせる(カラスン)」「教える→習わせる(ナラースン)」など相手の視点に立った独特の使役表現が使われるそうだ。
「行きましょうねを、行くねと言うと、沖縄の人にはなんとなくそっけない、ドライな表現に聞こえてしまいます。」つまり「〜しましょうね」は共同体意識が強い沖縄の温かさ・ぬくもりを反映した表現なのだという。
こうした言葉の使い方の違いが思わぬことにもつながる。ある男性がこんな話をしてくれた。「関西の学校に通ってた時、サークル帰りに、帰りましょうね、と言ったらついてきた人が今の嫁です。何があるかわからないですね。」勘違いが恋愛に繋がるなんてステキだね。
ウチナーグチには戸惑うけれども、いろいろ知ると面白いね!
【文:境治】
だから「行く→来る」で、「貸す→借らせる(カラスン)」「教える→習わせる(ナラースン)」など相手の視点に立った独特の使役表現が使われるそうだ。
「行きましょうねを、行くねと言うと、沖縄の人にはなんとなくそっけない、ドライな表現に聞こえてしまいます。」つまり「〜しましょうね」は共同体意識が強い沖縄の温かさ・ぬくもりを反映した表現なのだという。
こうした言葉の使い方の違いが思わぬことにもつながる。ある男性がこんな話をしてくれた。「関西の学校に通ってた時、サークル帰りに、帰りましょうね、と言ったらついてきた人が今の嫁です。何があるかわからないですね。」勘違いが恋愛に繋がるなんてステキだね。
ウチナーグチには戸惑うけれども、いろいろ知ると面白いね!
【文:境治】
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