田嶋陽子氏の「男はパンツを、女はパンを」とは?ジェンダー問題、子どもたちにこう伝えろ!

2022.05.05

田嶋陽子氏の「男はパンツを、女はパンを」とは?ジェンダー問題、子どもたちにこう伝えろ!
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読売KODOMO新聞は発行部数NO.1の小学生新聞。こどもの日直前、5月1日放送の「そこまで言って委員会NP」ではこの読売KODOMO新聞を題材に、政治や社会の問題を子どもたちにどう伝えるかを徹底討論した。中でも白熱したのが「ジェンダー問題」。大人にとっても難しいこのテーマを子どもたちにどう伝えるべきか、論客たちに聞いてみた。

坪田信貴氏は「男女が平等じゃないと感じたことがあるか聞く」と回答。「自分は九州の田舎出身で子どもの頃、妹より一品おかずが多かったし、長男だから一番風呂に入りなさいと言われていた。大人になってから妹に、それがすごく悲しかったと言われて、気づいてなかった自分にショックだった。そういう事例を言いながら、今何かもしそういうのがあるかと聞くことがまず大事。」
須田慎一郎氏はこんな意見。「一家のリーダーはなぜお父さんなのかを聞く。すると稼いでるから仕事をしてるからと答えが返ってくるだろう。とは言え、お母さんもお父さんに負けずに働いているし、共働きで稼いでいるお母さんもいる。男だからと自動的に優遇されてしまうこの社会はおかしいと教えたい。」
橋本五郎氏は「互いに尊敬することの大切さ」と回答。「一家のリーダーが誰か。私は給料は全部家内に預け、家内も働いていて、1か月に一回お小遣いをもらう。娘たちは、お父さんはお母さんからお金をいただいてると思っていた。互いが求めることを認め合える社会が大切だと伝えたい。」

ここでジェンダー問題の大御所、田嶋陽子氏が「男はパンツを、女はパンを」という回答を解説。
「男は自分のパンツは自分で洗え、つまり自分のことは自分でせよ。女は自分のパン代は自分で稼げということ。日本が今落ち目になったのは男と女、2人を1人にしてしまったから。男は稼ぐからとりあえず自分の財産を持っているが、その男を支える女に財産はない。女性が一生働き続けると約2億4400万円の生涯賃金が入る。ところが専業主婦になって子供が大きくなって働き始めると、たったの4800万円しか稼げない。ちゃんと働いた人と専業主婦になった人が途中からパートで働くのでは年収が2億円も違う。男の人は仕事を通して能力開発できるけど、女の人は自分を育てる力がない。」
山口真由氏が突っ込む。「それを突き詰めると、私達に男性になれと言ってるように聞こえる。私達は男性型に作られた職場で働いている。田嶋氏のモデルだと、自分を男性モデルの中に当てはめることになるので、二重負担になってるように思う。今の日本社会の働き方が男性モデルで作られているのでそこに無理やり押し込められることには抵抗がある。」

田嶋氏が重ねて述べる。「これから女の人たちが社会に出て行くと、子育ても何もやりながら働くから法律も変えなきゃいけない、もういろんなことを変えて女の人が働けるシステムを新しく作り直さないといけない。」
そこに竹田恒泰氏が加わり話がややこしくなる。
「日本のフェミニズムは圧倒的に遅れてる前提で皆さんお話しになる。世界的には女性の幸福感の方が低い。ところが日本は女性の幸福感の方が40年間常に大幅に高く、国際的に見て珍しい国。それから世界経済フォーラムの男女平等ランキングでは156か国中120位だったが、別の調査があって国連のジェンダー不平等指数では日本は去年のデータですが162か国中、24位。どういう条件でジェンダー指数を作るかでどうにでもなるということ。」
竹田氏の説明に田嶋氏が苛立ち、須田氏が食ってかかる。「ジェンダー問題をまったく理解してない。ジェンダー問題は女性蔑視なのだ。」
竹田氏も話し続け、須田氏が批判し続けて何を言っているかわからなくなる。議論にならなくなったところで黒木アナがカンカンと鐘を鳴らす。
「こんなの子どもに見せられませんよー。」と場を落ち着かせた。さすが番組議長だ。

野村アナはこんな話を始めた。
「小学校で男女混合のドッジボールをしていた。まだ小学校低学年だからジェンダー問題も考えたこともないのだが、女子がボールを拾った後、一番力のある男子に渡して、その男子が毎回投げるのを自然にやっていた。チームが勝つために役割分担を自然にやっていた。」
これに田嶋氏が絡む。「女の子も男の子も生まれてどのぐらいでジェンダーに気づくと思うか。生まれて6か月、目が見えるようになるともうジェンダーに気付く。髪の毛の長い人がいつも台所に向かってる。それから匂いが違う人はかばん持って出かける。そう識別していく。だからジェンダーは三つ子の魂百までと言うが3歳になったときにはもう役割分担がわかっている。そういう研究がある。」
三つ子の魂百まで。確かに子どものうちに男女の区別や役割分担の是非について考えておくことは今大切だろう。あなたにも、どう教えるかが問われているかもしれない。

【文:境 治】
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