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「すぃね」「しね?」「すぃね」「しね?」という無意味な問答に津軽弁の難易度の高さを見た!

境治 2019.05.17

「すぃね」「しね?」「すぃね」「しね?」という無意味な問答に津軽弁の難易度の高さを見た!
©ytv
5月16日放送の「秘密のケンミンSHOW」では青森県民に学ぶ津軽弁講座を放送。久しぶりの津軽弁講座に日本全国のケンミンSHOWファンが沸き立った。

まず学んだのはおじいちゃん青森県民のこの難解な津軽弁だ。どうやら娘の話をしているらしいことはわかるのだが、中身がさっぱりわからない。では問題文を見てみよう。

娘はけんさつとめて
けんのひとどいっしょになって
こどししこうまいだ

この問題文のポイントは、「けんさつとめて」の「けん」にある。これが「県」だとわかれば、あとはなし崩し的に問題が解けていくだろう。
そう、「娘は県に勤めて県の人と一緒になって」と言っているのだ。意外に難しい単語はここまで出てこないので文意が見えてくる。
だがそこで行き詰まる。「こどししこうまいだ」一体これは何語だろう?
降参して青森県民に教わるしかない。
解説によると、「今年ひ孫が生まれた」だそうだ。「こどし」は今年、「うまいだ」は生まれた、と言われると訛ってるだけだと気づく。問題は「しこ」これが「ひ孫」というのはあまりにも難易度が高すぎる。ということは最初の「娘」は孫娘のことで、孫が県庁で働いて結婚してひ孫が生まれた、というおめでたい話を語っていたことがわかった。

次の問題文はさらにレベルが上がる。
「これから何をするんですか?」と聞いたスタッフに津軽おばあちゃんがこう答えた。

なあーにってみな
はだげちょしたりなんぼがなぁ
ただあすんでらいねはんでよ
あすんでだばいらいねはんでよ
なにがかにがやるっきゃ

うーん、やはり日本語には聞こえない。これは二人の津軽ヤングママが「めちゃ簡単」とドヤ顔でこう解説してくれた。

何って言われても
畑いじったり 少しねぇ
ただ遊んではいられないからね
何かしらやらなきゃね

わかってみると簡単なことを言っていたのだなあ。解析のポイントはまず「ちょした」が「いじった」の意味である点だ。もう一つは「あすんで」は「遊んで」の意味。それがわかると、さっきまでどこの外国語かと思えたものが、ちょっと変わった日本語だとわかってくる。一を知ると十が見える、などと哲学めいたことを言いたくなる。
©ytv

最後に、前に紹介した汁につけて食べる焼きそば、黒石焼きそばを食べるおじいちゃんにどんな味か聞いたときの答え。

普通の焼きそばだばよ
すぃね感じすな

これにスタッフが「しね?」と聞くと「すぃね」と答える。また「しね?」と聞くと「すぃね」。「しね?」「すぃね」「しね?」「すぃね」・・・やりとりが終わりそうにない。

解説してくれたのは小学生の津軽キッズたち。彼らによれば「すぃね」とは「噛み切りにくい」の意味だという。そ、そんな・・・。「すぃね」がどうなったら「噛み切りにくい」になるのか。そんなこと他県民にわかるはずもない。
©ytv

というわけで、今回もあまりの難しさにギブアップせざるを得ない津軽弁講座だったが、筆者が気になったのは「すぃね」を解説してくれた小学生の後ろに写っていた巨大な土偶。あれは確か五能線の木造駅に作られたものだ。もちろん本物の土偶はあんなに巨大ではないが、宇宙人みたいな巨大土偶を前に日本語とは思えない津軽弁を聞いていると、ひょっとして青森県はどこか未知の空間と繋がったミステリーゾーンなのではないかと思えてくるのだった。津軽弁を、他県民はいつになったらクリアできるのだろうか?

【文:境 治】
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