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本音を言わない?大阪女は永遠のライバル?あなたの知らないホンマの京都!

境治 2020.06.19

本音を言わない?大阪女は永遠のライバル?あなたの知らないホンマの京都!
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京都と言えば、千年の歴史を持つ日本の都。雅ではんなり、というイメージしかないのが普通だろう。だがそれではまだあなたはホンマの京都を知らない。その真の姿はまだまだ奥が深く、また他県民にはない人間性が彼らの静かなたたずまいの中に潜んでいる。

そこで今回は京都の文化、京都民の気質について知ってもらおう。

まずは、京都の食。京懐石のような上品な料理がある一方で、「おばんざい」と呼ばれる京都独特の家庭料理も魅力の一つだ。それにしてもあの「おばんざい」って結局なに?

京都の街ゆく人に「おばんざい」について聞くと、意外に反応が薄い。「・・・・おばんざいって・・・言う?」と逆に聞かれる始末。どうやら京都民は自分たちでは「おばんざい」という言葉をあまり使わないらしいのだ。何が「おばんざい」なのか定義や意味が不明だと言う。さらにいわゆる「おばんざい」と呼ばれる料理を見せると「たいたん」という言葉が出てくる。「ひじきのたいたん」「お菜っ葉のたいたん」「お大根のたいたん」。全部「たいたん」。漢字で書くと「炊いたん」で、煮ることを関西では「炊く」と言う。つまり「おばんざい」とは京都の家庭で親しまれてきた、様々な食材を「炊いた」料理のことらしい。
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「おばんざい」は漢字で書くと「お番菜」、この「番」は「粗末」という意味で、あまりいい意味ではないので家庭ではあまり使われないのだ。そこに昭和39年、朝日新聞が「おばんざい」と題した連載で京都の家庭料理を取り上げた。これをきっかけに、他県民にとって「京都のおばんざい」がいいイメージで浸透し、観光客向けに「おばんざい」を出す店が増えたのだという。そうだったのか!京都の人は「おばんざい」が大好きなのかと思ったら、料理としては様々な「たいたん」が親しまれているけど、呼び名としてはちっとも親しまれていなかった。不思議な経緯だなあ。
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次に取り上げたいのが、京都民の「本音と建前」。例えば、あるお宅を訪ねて「もう一杯お茶どうです?」と聞かれたら間違っても「じゃあもう一杯いただきます」と言ってはならない。必ず「もう帰ります」と言うべきなのだ。

「もう一杯?」は建前で、本音としては「そろそろ帰りなさい」という意味で言っている。それなのに「ではもう一杯」と答えてしまうと、あとで「ほんまに飲んで帰って行ったで」と悪口を言われてしまう。相手の言葉の裏を察しないと京都では生きていけない。

同様に、お隣の娘さんが弾くピアノについて「ピアノ上手になりましたね」と言われたら、それは建前で、本音は「ピアノの音がうるさくて迷惑している」という意味だと察しないといけない。

他県民からすると、めんどくさいから率直に言ってよ、と言いたくなるだろう。だが京都民からするとそれが気遣いであり優しさなのだと言う。でもやっぱめんどくさー!
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そんな京都の奥ゆかしさと正反対なのが、大阪の人びと。ストレートな物言いが当たり前の大阪人にとって京都民は鼻につくのか、京女と大阪女は対立しがちだ。

他県民からすると京女はイメージが良く、恋人にしたい女性の出身地NO.1に上がるのは京都だったりする。そのアンケート結果を大阪女に見せると「納得いかへん」「腹黒いやん」と真っ向から対決姿勢を示す。

そんな大阪女に対して京女は「ずっと一緒にいるのはしんどい」「嫌いじゃないけど大好きじゃない」などと奥ゆかしくネガティブな反応。「京女は大和撫子を代表する存在なのに、大阪の方はまだよくご存じないんかな?」と奥ゆかしいようで強烈な上から目線で言ったりするから怖ろしい。

大阪女からすると京女は「あの人たちは下品だと、大阪を下に見ているところが嫌い」なのだという。これを京女は「ああ、被害妄想ですねえ」とあしらう。「良い文化いっぱい持ったはるから、もっと自信持ったはったらいいと思う」と要するに上から励ますのだ。それは腹も立つよな。

ちなみに同じ関西の神戸女子はこの争いをどう見ているのか。「京都の人は裏があるし、大阪の人はデリカシーないし、そうなるやろなと思う」と独自の視点を披露し「神戸はそんな対立なんかせえへん、おしゃれな生き方するから」と結局は上から目線で語った。なんか要するにマウンティング合戦じゃないか。
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京都民の本音と建前の話もしつつ、もちろん京都に行けばあたたかく迎えてくれるにちがいない。そろそろ県をまたいだ移動もできるこのタイミングで、京都にふらりと行ってみてもいいかもしれない。ただし、お茶のおかわりを勧められたら飲まないように気をつけよう!

【文:境 治】
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