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餃子戦国時代!宇都宮と浜松の牙城に迫る福島・京都・高知・福岡の下克上なるか?

境治 2020.08.07

餃子戦国時代!宇都宮と浜松の牙城に迫る福島・京都・高知・福岡の下克上なるか?
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餃子と言えば栃木県宇都宮だろう。いや静岡県浜松の餃子もよく知られている。この十数年、宇都宮と浜松は餃子消費日本一の座を抜きつ抜かれつで競い合っている。だが、世はすでに餃子戦国時代!この2つの王座を横ににらんで下克上を起こしかねない4地域が台頭しはじめている。福島・京都・高知・福岡の餃子四天王だ。彼らはどんな餃子で攻め入ろうとしているのか、こっそり調査してみたぞ!
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まずチェックしたいのが、福島県福島市の円盤餃子だ。発祥の店、満腹は早く餃子を食べたいと言う福島県民がいつも行列をなしている。円盤餃子はその名の通り、一皿に30個の餃子がきれいな円を描いて盛られている。真ん中も餃子で埋め尽くされ、お皿がぎっしり。4人で卓を囲むグループに一皿運ばれた。30皿を4人だとひとり7個以上かと感心していると、もう一皿運ばれた。そんなに食べるの?と驚いているとさらに二皿運ばれ、結局ひとり一皿になった。ちょっと、ひとりで30個は食べられないでしょう。ところが、小柄なマダムも含めてひとりで30個ぺろりと平らげるではないか。どうなってんだ、福島県民?しかも、ごはんは出てこない。「ライスはありません」の断り書きがあり、純粋に餃子を食べるだけの店なのだ。昭和28年に満腹ではじまったこの円盤餃子、いまでは市内の様々な店で提供される。自宅で餃子を作る時も円盤餃子にするそうで、お母さんたちはフライパンから直に皿で餃子を受ける高等テクニックを習得しているから驚きだ。
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続いて京都、と言えば和食のイメージ。B級グルメの餃子を上品な京都府民が食べるのだろうか?ところが、はんなりした京都シスターも「餃子好きや」とこともなげに言う。京都はいま、ちょっとした餃子ブームらしいのだ。東寺の近くにあるミスターギョーザに行くと、京都のおっちゃんらが5人で囲むテーブルに、1人前6個の餃子が4人前運ばれる。さらに4人前、またもや4人前と、最終的には15人前の餃子でテーブルが埋まった。大量の餃子をむしゃむしゃ食べながらビールを流し込むのを見ていると、いくらでも食べられそうだと納得してしまう。さらに別のテーブルで京都のお姉さんが小皿にどろっとしたたれを入れて餃子をつけて食べている。この店の名物、味噌だれだ。これがまたおいしいのだそうだ。一方、祇園にある餃子のお店、歩兵。ニンニクやニラを入れない匂わない餃子が女性にも人気だ。そしてこの歩兵、餃子の出前もやってくれる。お座敷で遊ぶ席に届いた餃子を芸子さんがおちょぼ口で食べる。なるほど、こんな京都も新鮮だ。
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次に見るのは福岡の餃子。まず福岡市の一口餃子は博多ラーメンとともに隠れた名物として広がりつつある。福岡市民はこの一口餃子を「バリバリうまいとて、ほんと!」とバリバリの博多弁で強く推す。中洲で山笠のハッピを着た博多っ子が、柚子コショウを薬味に一口餃子を食べる姿は、いまの博多の風景だ。一方、福岡県第二の都市・北九州市に行くとまた独自の餃子文化がある。「鉄なべ」を掲げる店で餃子を注文すると、その鉄なべで餃子が運ばれてくる。パリパリに皮が焼けていて、揚げ焼きのようだ。作り方を見ると、やはり油で揚げて焼く。これを鉄なべで出すので、いつまでもはふはふ熱い餃子が楽しめるのだ。
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最後は高知。男女を問わずうわばみのように酒を飲むのんべえの町で、女子たちが「朝から飲みゆうき」と平気な顔で言う土地柄だ。その高知県民にとって餃子は「シメ」なのだと言う。シメに餃子?それは餃子屋台ヤスベエの餃子のことだ。夕方から飲んで、12時近くになるとヤスベエに行って餃子でまた乾杯するのが高知の飲み方。ここの餃子はやはり揚げた仕上がり。皮が薄いので作り置きできないそうで、注文が入るとあんを皮で包んで鉄板へ。鶏スープを入れてまず蒸す。次に大量の油を注いで焼き揚げる。だから、薄い皮がパリパリに揚がっていて、独特の食感とおいしさをもたらす。一度は食べてみたい餃子だ。
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さて、ここまで見てきた4つのエリアの餃子。宇都宮や浜松の座を奪い下克上を果たせるのはどこだろう。食べ歩いて勝負を見届けたいが、コロナ禍のいまは難しい。お取り寄せで各お店を支援しつつ、コロナが明けて堂々と食べ歩く日をみんなで待ち望もうではないか。
【文:境 治】
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