早く世に出たからこその迷い。「たくろう」が明かす胸の内と見据える未来
2024.02.15
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かわいげあふれるルックスとセンスが光るネタで結成当初から注目されてきた「たくろう」。期待の新人として早くから知名度を得てきましたが、だからこそ赤木裕さん(32)、きむらバンドさん(34)が感じた迷いとは。そして、見据える未来についても語りました。
きむら:今年でデビューから10年になるんです。となると、出場資格的に今年がラストイヤーになる賞レースもたくさんありまして。
赤木:ありがたいことにytv漫才新人賞も敗者復活枠で3月の本選に出場できるようになりましたし、なんとか今年結果を出さないといけない。それは強く意識しています。
きむら:今年でデビューから10年になるんです。となると、出場資格的に今年がラストイヤーになる賞レースもたくさんありまして。
赤木:ありがたいことにytv漫才新人賞も敗者復活枠で3月の本選に出場できるようになりましたし、なんとか今年結果を出さないといけない。それは強く意識しています。
©ytv
左から赤木裕、きむらバンド
―コンビ結成当初から関西の賞レースでも注目されていましたね。
赤木:組んで2年、3年でほぼ全ての関西の賞レースで決勝には行かせてもらいました。でも、そこで優勝はできなかったんです。
比較的早い段階から「たくろう」という名前は知っていただけた。ただ、バシッとした結果が出せない。
そんな中で「何となく名前は知ってもらっているので、若手だけど新鮮さはない」「どんなネタをするのか、バレてしまっている」という焦りが自分たちの中で膨らんでいった。正直な話、そんな感覚はあったと思います。
考えすぎていたのかもしれないですけど、自分たちとしては「飽きられないように変えていかないといけない」という思いがあって、自分たちのフォームを定めきれないまま、ここまで来てしまったというか。そういう感覚もあるんですよね。
きむら:ただ、それはもちろん、僕らの力の問題で本当に力があれば、最初の段階でドンと行っていたでしょうし、バレようが何をしようが、その修羅の道をずっと歩んで結果を出された「笑い飯」さんもいらっしゃいますし。
ただ、僕らにとっては最初に少し知っていただけたことが、迷いのタネになってしまった部分もあるのかなと本当に正直な話、思ってもいます。
赤木:ボケとツッコミを入れ替えてみたり、途中からコントに入っていくような漫才のスタイルを変えてみたり、いろいろな形を試してきました。
ただ、今の段階では「あらゆる道を経て、これが答えでした!」というのが見出せてはいない。これも本当にリアルな今の思いです。
赤木:それでも今日までやってきたのは、周りの先輩方からの存在。これが大きかったと本当に感じています。
ずっとスタイルを変えずにやってらっしゃる「からし蓮根」さんの姿。公私ともにお世話になっていることもありますけど、本当にお手本にさせてもらっています。
きむら:「ツートライブ」の周平魂さんからもいろいろと言葉をいただきました。
「早めに知ってもらえたことは良いことだし、だからこそいろいろ考えることもあるかもしれないけど、思うことをやったらいいじゃないか」
言葉にしたらプレーンなことなのかもしれませんけど、信頼している先輩にもらった言葉があるからこそ前を見て進めている。本当に感謝するばかりだなと思います。
赤木:だからこそ、恩返しの意味でも結果を出したい。結果を出すとなると、結局、賞レースですからね。お世話になった方々への感謝としても、自分たちの看板、称号としても、賞レースは必須なので何とかしたいと思っています。
―改めて「たくろう」の強みとは?
赤木:自分たちで言うことでもないんですけど、寄席でお客さんに笑っていただくという部分はだいぶ強いほうだとは思っています。10年くらいのキャリアの芸人の中では。
劇場で老若男女のお客さんに広くウケる。その筋力と、プロが評価して勝ち負けをつける賞レースで勝つ筋力はまた違うのかもしれませんけど、自分たちの強い部分の筋力を生かした技を開発して、勝ち負けのあるリングでも勝つ。それを今年はやっていきたいと思っているんです。
きむら:二人とも共通して思っているのが「ずっと漫才をしたい」ということなんです。何歳になってもやっていたい。そのためには、あらゆる形で結果を出し続けるしかないですからね。
好きな漫才をやり続けるためにも、今、結果を出す。今年はより一層、そこと向き合う一念になると思います。
■たくろう
1991年10月24日生まれで滋賀県出身の赤木裕と、90年1月28日生まれで愛媛県出身のきむらバンドがそれぞれ別のコンビを経て2016年にコンビ結成。吉本興業所属。18年には「М-1グランプリ」で準決勝に進出。敗者復活戦で視聴者投票5位になるなど注目を集める。3月3日に生放送されるytv新人漫才大賞決定戦に出場する。
赤木:組んで2年、3年でほぼ全ての関西の賞レースで決勝には行かせてもらいました。でも、そこで優勝はできなかったんです。
比較的早い段階から「たくろう」という名前は知っていただけた。ただ、バシッとした結果が出せない。
そんな中で「何となく名前は知ってもらっているので、若手だけど新鮮さはない」「どんなネタをするのか、バレてしまっている」という焦りが自分たちの中で膨らんでいった。正直な話、そんな感覚はあったと思います。
考えすぎていたのかもしれないですけど、自分たちとしては「飽きられないように変えていかないといけない」という思いがあって、自分たちのフォームを定めきれないまま、ここまで来てしまったというか。そういう感覚もあるんですよね。
きむら:ただ、それはもちろん、僕らの力の問題で本当に力があれば、最初の段階でドンと行っていたでしょうし、バレようが何をしようが、その修羅の道をずっと歩んで結果を出された「笑い飯」さんもいらっしゃいますし。
ただ、僕らにとっては最初に少し知っていただけたことが、迷いのタネになってしまった部分もあるのかなと本当に正直な話、思ってもいます。
赤木:ボケとツッコミを入れ替えてみたり、途中からコントに入っていくような漫才のスタイルを変えてみたり、いろいろな形を試してきました。
ただ、今の段階では「あらゆる道を経て、これが答えでした!」というのが見出せてはいない。これも本当にリアルな今の思いです。
赤木:それでも今日までやってきたのは、周りの先輩方からの存在。これが大きかったと本当に感じています。
ずっとスタイルを変えずにやってらっしゃる「からし蓮根」さんの姿。公私ともにお世話になっていることもありますけど、本当にお手本にさせてもらっています。
きむら:「ツートライブ」の周平魂さんからもいろいろと言葉をいただきました。
「早めに知ってもらえたことは良いことだし、だからこそいろいろ考えることもあるかもしれないけど、思うことをやったらいいじゃないか」
言葉にしたらプレーンなことなのかもしれませんけど、信頼している先輩にもらった言葉があるからこそ前を見て進めている。本当に感謝するばかりだなと思います。
赤木:だからこそ、恩返しの意味でも結果を出したい。結果を出すとなると、結局、賞レースですからね。お世話になった方々への感謝としても、自分たちの看板、称号としても、賞レースは必須なので何とかしたいと思っています。
―改めて「たくろう」の強みとは?
赤木:自分たちで言うことでもないんですけど、寄席でお客さんに笑っていただくという部分はだいぶ強いほうだとは思っています。10年くらいのキャリアの芸人の中では。
劇場で老若男女のお客さんに広くウケる。その筋力と、プロが評価して勝ち負けをつける賞レースで勝つ筋力はまた違うのかもしれませんけど、自分たちの強い部分の筋力を生かした技を開発して、勝ち負けのあるリングでも勝つ。それを今年はやっていきたいと思っているんです。
きむら:二人とも共通して思っているのが「ずっと漫才をしたい」ということなんです。何歳になってもやっていたい。そのためには、あらゆる形で結果を出し続けるしかないですからね。
好きな漫才をやり続けるためにも、今、結果を出す。今年はより一層、そこと向き合う一念になると思います。
■たくろう
1991年10月24日生まれで滋賀県出身の赤木裕と、90年1月28日生まれで愛媛県出身のきむらバンドがそれぞれ別のコンビを経て2016年にコンビ結成。吉本興業所属。18年には「М-1グランプリ」で準決勝に進出。敗者復活戦で視聴者投票5位になるなど注目を集める。3月3日に生放送されるytv新人漫才大賞決定戦に出場する。
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