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テレビのここが好き!ここが嫌い!聞けばナットクの意見と意外な結果が

2017.12.19

世間のみなさんが今どんなふうにテレビを楽しんでいるかに興味津々の『読みテレ』編集部。昨今、「若者のテレビ離れ」を耳にする一方で、ネットのトレンドワードの上位はテレビ発信のもので占められているのも事実であり、テレビというモノがつかみにくくなっているように思います。メディアとして、変貌のさなかにいるせいでしょうか。そこで今回は、現在のテレビが視聴者にどんなふうに映っているのかをアンケート調査してみました。

質問は単純です。「テレビのここが好き! ここが嫌い!」早速、みなさんのご意見を見てみましょう。

「テレビのここが嫌い!」これらの声がテレビの未来を創る

「コマーシャルを挟んで、引っぱり過ぎの番組が多い」(50代・女性)
「何秒後に○○! みたいなのがよくわかりません。始まるのかな? と思ってたら、またCMになってイライラするときも」(20代・女性)

これら、演出に対する“あざとさ”を指摘する声はよく聞かれます。最近は視聴者のそういった声に応えようと、制作者の間でも減らす傾向にあるようですが、相変わらず見ますよね。

「ある番組がヒットしたら、それの類似番組が乱立するのはどうかと思う」(30代・男性)
「バラエティはどれも似たり寄ったり」(40代・男性)
「番組内で食べることが多すぎる。NHKまでそうなっている」(60代・女性)

確かに。日本のテレビはやたら食べています。以前に海外の有名アスリートが来日して日本のテレビに出た時に、やたら食べさせられるので「日本人は1日何食、食べるんだ?」と、ぼやいたことがあるとか。

「どの番組も女子ウケを気にし過ぎて、男としては楽しめない時がある」(40代・男性)
「主婦向けのものが多すぎると思う」(30代・女性)

老若男女にアンケートを取ると、「テレビは女性向け」「主婦向け」といった声はとても多い。実際に番組の多くは女性向けに制作されているので、男性は「なんか蚊帳の外だな」と思ってテレビから縁遠くなり、より「テレビの主婦向け」化が進んでいるといった現状でしょう。しかし、テレビの評価を計る指標が増えれば、男性を振り向かせる番組もきっと出てくるはず。というか、そこ、狙い目でしょう。

「スポーツ実況が基本的にうるさすぎ。BSやCSは落ち着いていてよい」(40代・男性)
「スポーツの大きな大会の時、番組スタートから試合開始までの時間が異様に長いことがある。それで疲れてしまう」(20代・男性)
「昔に比べて、野球中継の実況アナウンサーのクオリティが下がっている。アナウンス技術とかではなく、野球に対する知識が乏しい気がする」(30代・男性)

スポーツは圧倒的に男性から好まれるプログラムです。ところが、これも老若男女を意識して、女性も取り込もうとして“煽り”が過ぎるという指摘。わかりやすくしようとする結果、「そのまま見たい」「専門性がほしい」というスポーツ好きの男性には不満の様子。

そして、ネットで動画を観る機会の多い今ではこんな意見も聞かれました。

「テレビは画面の中の文字情報が多いと思う。AbemaTVとかスッキリしている」(40代・男性)
「画面が派手でチカチカする」(30代・男性)
「スミにタレントの顔を小さく映す(ワイプ)が、いらないと思う」(50代・女性)

確かにテレビ画面の情報量は多くなっている気がします。ワイプがいらないという人は「その顔つきで感想が影響されてしまい、よくない」とも言っています。つまり、「そっちはそう言ってるけど、見てるこっちはそうは思わない時がある」という意見です。これは、もっと端的な意見としても現れました。

「バラエティの内輪ノリが気になる。そっちだけが盛り上がっている時がある」(40代・女性)
「出演者だけが楽しんでいる番組が多いように思う」(50代・女性)
「出演している人が痛がっている、怖がっている、困っているのを観ても笑えない」(20代・女性)
「ドラマの告知で俳優さんが出てくる時、最初は嬉しいが、やたら出てくるので飽きる」(30代・女性)

視聴者と出演者・制作者の間に、大きな乖離が感じられるという意見。確かにあります、そういう時。こうして様々な声を並べてみると、「あざとい」「煽りが過ぎる」「自分ごととして楽しめない」……そんなところがテレビの課題のようです。

「テレビのここが好き!」みんな、意外とテレビ好きだった!?

続いては、「ここが好き!」というポイントを挙げてもらいました。

「ドキュメントでいろんな人生をコンパクトに観ることができる」(30代・男性)
「好きなドラマがあると、その日は夜まで楽しみ」(10代・女性)
「音楽番組はいろいろなアーティストが一気に観られるので好き」(20代・女性)
「大画面でスポーツを観るとスカッとする。選手の表情をじっくり見ながら観戦するのも楽しい」(40代・男性)
「山の番組が好き。タダで見たことがない綺麗な景色を見られるのはよい」(70代・女性)

テレビがあらゆるものを映し出している点は評価されているようです。さらに、テレビの特性を浮き彫りにするような、こんな声も聞かれました。

「映画や舞台はわからないことがあるが、テレビは観ていて『わからない』と思うことがない」(20代・男性)
「チャンネルを回せば、何かしら興味をそそる番組がある」(40代・男性)
「翌日、友達との会話の糸口になる」(20代・女性)
「何かイヤなことがあっても、バラエティで大笑いして、そのまま眠るとスッキリする」(30代・男性)
「いろんな人が出てきて、明るいトーンで話をするので一人でいても寂しくならない」(40代・男性)
「孫と一緒にいる時、アンパンマンを観ていれば間が持つし、笑顔を見ることができる」(60代・男性)

テレビは明るくて、共通の話題になりやすいところが魅力だという意見。こうして並べてみると、改めて、テレビが多くの人にとって生活の一部として入り込んでいる様子が窺えます。

この先のテレビはどうなる? 多様性の中で共通性を映せるか

今回のアンケート調査から感じたことは、視聴者の意見を謙虚に受け止めて、それを番組に反映させていけばテレビの未来はそんなに暗くはないだろうなあ――そう思えました。なにせ、みなさん、テレビへの要望に“熱”がありましたから。
そして、こんなことも思いました。生活スタイルや価値観の多様性が進めば進むほど、我々は共通した何かを求めますから、テレビがそれを担っていけるのでは。そんな期待。
テレビは今、大きな変貌のさなかにいるようです。

【文:鈴木 しげき】
執筆者プロフィール
放送作家として『ダウンタウンDX』『志村けんのバカ殿様』などを担当。また脚本家として映画『ブルーハーツが聴こえる』連ドラ『黒猫、ときどき花屋』などを執筆。放送作家&ライター集団『リーゼント』主宰。
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