頑張れオートレーサー日和ちゃん!ギャンブル王国群馬が生んだスターに注目せよ!

2021.07.30

頑張れオートレーサー日和ちゃん!ギャンブル王国群馬が生んだスターに注目せよ!
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「秘密のケンミンSHOW」では長年、群馬県のギャンブル王国ぶりを紹介してきた。いかにもギャンブル好きのおっちゃんたちだけでなく、ファミリーでレース場にやってきて家族の行楽としても親しまれている。そんな伊勢崎オートレース場で、番組が3年前に出会った少女がいた。お父さんと一緒に来ていた、当時15歳の新井日和ちゃん。
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「将来オートレーサーになりたいんで」と言うので驚いたが、お父さんは「それが伊勢崎なんです」と言う。しかし彼女は本気だった。

なんとそのあと高校を中退し、応募337名、合格20名の超狭き門、オートレース選手養成所に合格していたのだ。さらに約9か月の厳しい訓練に耐え、プロデビューの切符を手にした。3年前のあどけない笑顔の少女が、プロレーサーに?!
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今年6月5日、伊勢崎オートレース場を訪れると、「うわっ!3じゃダメなんだ5!」と叫ぶおっちゃんたちがいたり、ファミリーもいつも通り楽しく過ごしている中、ちょっと違う雰囲気があった。「新人のデビュー戦なのでギャンブル好きとしては目に焼き付けないとダメだなと」やってきたと言うおにいさん、「第4レースの新井日和ちゃんを応援しに来ました。もうそこしか賭けるとこないんで今日は」と意気込むおにいさん、さらに「日和ちゃんは地元の大スターです」と期待に目を輝かせるおにいさんも!

そう、この日は日和ちゃんのデビュー戦の日だったのだ!伊勢崎市初の女性オートレーサーの誕生に、伊勢崎市は湧いていた。地元紙、上毛新聞のスポーツ欄にはデカデカと「新井」の文字が載り、伊勢崎市の広報誌まで特集している。
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客席を取材するとこんな集団もいた。「ここに来ているメンバーは高校の同級生、その時の担任をやっていました」というのだ。どんな高校生だったかを聞くと「クラスのマドンナ的な存在でした」と先生が言い、同級生たちも「まちがいない!」と答える。

レース前の日和ちゃんにも話を聞くことができた。
「ここまで来れたのもいろんな人のおかげなので、感謝を届けられるような走りをしたいです」と泣けることを言う。なにしろ彼女は、高校を中退して青春の全てを捧げてきた。バイクを押すのがやっとだった少女が、半年経つ頃には自在に操るまでに成長していた。めざせ、デビュー戦で1着を!
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だが予想屋のお父さんは「1着取らしてあげたいけどそう簡単には取れないです。」そりゃそうだろうなあ。伊勢崎オートレース場の常連、ガッツポーズおじさんは「完走が目標、スタートできないことだってあるんだから」と優しく見守ってくれる。そう、オートレースは危険と隣り合わせのスポーツ。しかも男女が同じ土俵で戦うレースで、日和ちゃんのデビュー戦も女性は彼女ただ一人。百戦錬磨の男子レーサーと戦うことになる。

日和ちゃんの家族も応援に来ていたが、お母さんは「小さい頃からの夢ではあったんですけど、転んだりして迷惑をかけやしないか。無事に完走してくれれば」と言いながらすでに泣きそうになっている。
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いよいよ第4レースが始まる!日和ちゃんが愛車「ピヨピヨ」とともに登場。いざ、夢の舞台へ!
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デビュー戦ということで、最大80メートルのハンデをもらって先頭でスタートを切るひよりちゃん!スタートはまずまずだったが、徐々に間を詰められあっという間に追いつかれる。「頑張れ!まだいける」と応援も熱い!だが距離はどんどん開いていくばかり。

次々にゴールするレーサーたち、数秒の間をおいて日和ちゃんもゴールイン。デビュー戦で1着の夢は果たせなかったが、「走りきってよかった」とガッツポーズおじさんは讃える。「本当にオートレーサーになっちゃった」とまた泣いているお母さん。そう、とにかく完走してオートレーサーとしてデビューしたことを喜びたい。

レース後の日和ちゃんは「スタート位置に立つ時も地元の人とか応援してくれたので、一番でゴールを切れるようにとにかく練習するだけです」と、悔し涙と嬉し涙を一度に流しながら前向きに語ってくれた。すると、さっそく終了後のレース場で練習を始める日和ちゃん。そうだ、次がある。いつの日か、1着をめざして頑張れ!
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そしたらなんと、日和ちゃんがデビューから4戦目のレースで1着でゴールしたというではないか!やったね、日和ちゃん!群馬県民の皆さん、いや全国の皆さん、日和ちゃんを応援していきましょう!少女の見果てぬ夢を、一緒に追いかけていきたいですね!

【文:境 治】
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