他県民には理解不能?群馬県伊勢崎市では、もんじゃ焼きにアレとかソレを入れるんだって!

2019.05.10

他県民には理解不能?群馬県伊勢崎市では、もんじゃ焼きにアレとかソレを入れるんだって!
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「秘密のケンミンSHOW」ではケンミン熱愛グルメとして、日本中の各県独特のメニューを取り上げてきた。他県では知られていないオリジナリティに驚きつつも、どれもこれもおいしそうで食欲をかき立てるものばかりだ。だが5月9日の放送で取り上げられた群馬県の「伊勢崎もんじゃ」は正直、これまでの県民グルメを超越していて、食べたい!と即座にはならないものだった。はっきり言うがその感性、よくわからない。だってもんじゃ焼きに何入れちゃってるの?

群馬県伊勢崎市では、もんじゃ焼きが市民から愛され、老若男女みんなが大好きだという。もんじゃ焼きといえば東京の下町で食され、特に月島の名物となっているあの料理だ。ギャンブル好きの群馬県民が集う伊勢崎オートレース場にたむろする若者たちにもんじゃ焼きについて聞くと「大好き!」と威勢良く答える。それはいいのだが、もんじゃ焼きに「いちごシロップ入れるんですよ」と平気な顔で言うではないか。もんじゃ焼きにいちごシロップ?わからない。意味がわからないよ。そんな当惑も気にせず「この辺で育った人は子どもの頃からもんじゃ焼きにはいちごシロップ!」と平然と続ける。だってもんじゃ焼きだよ?なぜシロップ?しかもいちごなの?
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ひょっとしたら変わり者の若者たちだったのかもしれない。だが伊勢崎市では誰に聞いても「もんじゃ焼きにはいちごシロップ!」となぜかドヤ顔で言うのだ。女子二人連れに至っては、「もじゃろーがいるんだよ!」と伊勢崎市のゆるキャラの話までする。ゆるキャラまでもんじゃ焼きをベースにしているとは、どうやら伊勢崎市はもんじゃ焼きに本気らしい。もんじゃ焼きはいいとして、いちごシロップがわからない。私の感性にはもんじゃ焼きにいちごシロップは、ない。もんじゃ焼きとは、そういう食べ物ではないはずだ。でも平気でいちごシロップもんじゃ焼きを推してくる伊勢崎市民は、もしかしたら我々と違うパラレルワールドに住んでいるのではないか。
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スタッフがもんじゃ焼きの店に入ると、さっそく少しピンク色のドロドロを鉄板に広げていちごシロップ入りもんじゃ焼きを食べているではないか。本当だったのだ!さらに別のグループは「こっちは、あまから」とか言って今度は少し茶色いドロドロを鉄板に広げる。あまからとは何かと聞くと「いちごシロップと、カレー粉」と輪をかけておかしなことを言う。なんだこの人たち!もんじゃ焼きにいちごシロップ入れる時点で異次元なのに、カレー粉も入れるとか、もう何が何だかわからない。まるで遠い異国の食文化を取材した番組のようだ。
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伊勢崎もんじゃは明治時代には伊勢崎市で食べられるようになったそうだ。東武伊勢崎線が開通し、伊勢崎の織物を東京に売りに行くようになって、月島や浅草からもんじゃ焼きを持ち帰った人びとがいた。それが駄菓子屋で食されるようになった時、ソースの代わりにかき氷に使ういちごシロップをいれるようになったのだろう、ということだ。いや、でも駄菓子屋でもんじゃ焼きだからって、いちごシロップをもんじゃ焼きに入れてみようとどうして思ったというのか。
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スタジオでは出演者全員が伊勢崎もんじゃを食べて、意外にうまい、予想外においしいという。シロップなんてありえないと、こき下ろしていた鈴木紗理奈も、口にすると「おいしい、さっきはごめん」と陥落していた。そうなのか。食べればおいしいのか。だが私はどうしてもわからない。食べればおいしいにしても、やっぱりもんじゃ焼きにいちごシロップはありえないと思う。ましてやカレー粉も入れるとかどういう了見なのさ!という、ケンミン熱愛グルメ史上最大の疑問符を残した、伊勢崎もんじゃであった。

【文:境 治】
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