ワールドカップ特需でブレイク中!バラエティ・ドラマで大活躍のラグビー芸人・しんや
2019.09.10
9月20日からラグビーワールドカップが開幕しますが、筋金入りの“ラグビー芸人”として注目を集めているのがしんやさん(29)です。今春NSC大阪校(41期)を卒業したばかりですが、9日放送の日本テレビ系「しゃべくり007」にも出演。またTBS系ドラマ「ノーサイド・ゲーム」では俳優の顔も見せています。大阪市立東生野中、大商大高、そして、帝京大学とラグビー一筋。卒業後は一般企業に就職するも、お笑いへの思いが断ち切れず5年の勤務の後、NSCに入学、首席で卒業しました。ラグビー時代のプレースタイル同様、すさまじい勢いで前へ、前へと突き進んでいます。
(取材/文:中西 正男)
―9日放送の「しゃべくり007」でもフィーチャーされてました。
春にNSCを卒業して数カ月で、まさか「しゃべくり007」に出られるとは思ってもみませんでした。
“ドラマ『ノーサイド・ゲーム』からの刺客”みたいなフリで登場させてもらったんですけど、スタジオには「大泉洋さんが来るの?松たか子さんが来るの?」みたいな空気がある中、僕が出てくるという(笑)。
お客さんからしたら「絶対にすごい人が出てくるはず!」と思ってますよね。なので、人影が見えた瞬間、反射的に「キャー!」という声があがったんですけど、すぐ「…え、誰?」という空気になって。
―確かに、テレビからも独特の空気が伝わってきた気がします(笑)。
でも、そこで僕が自信満々にスタジオの真ん中まで歩いて行ったので、また雰囲気が変わって「私は知らないけど、誰か有名なラグビー選手なんだろうな…」みたいな感じになって、結局は超若手の芸人という(笑)。
そういった空気を事細かく覚えているくらい、ある意味、冷静ではあったのかもしれませんけど、よく考えたら、お笑いの大先輩ばかりがいらっしゃるところにいきなり僕がスペシャルゲストみたいな感じで出ていく。すごいことを経験させてもらったなと思います。それもこれも、やっぱりラグビーのおかげなんですよね。
ラグビー部時代は攻守ともに体を張るロックというポジションをやってました。決して器用な選手ではなかったので、どんな時でも一番に最前線に飛び込む。それだけは心がけていました。
NSCに入ってからも、そこはラグビー時代と変わらないというか、ネタ見せでみんなが何となく躊躇している空気があったら、真っ先に手を上げて自分が最初にネタをやる。大学を出て、5年働いてからNSCに入っているので時間がない。それもありましたけど、とにかく一番に飛び込んでいく。この感覚は完全にラグビーに教わったことだと思います。
(取材/文:中西 正男)
―9日放送の「しゃべくり007」でもフィーチャーされてました。
春にNSCを卒業して数カ月で、まさか「しゃべくり007」に出られるとは思ってもみませんでした。
“ドラマ『ノーサイド・ゲーム』からの刺客”みたいなフリで登場させてもらったんですけど、スタジオには「大泉洋さんが来るの?松たか子さんが来るの?」みたいな空気がある中、僕が出てくるという(笑)。
お客さんからしたら「絶対にすごい人が出てくるはず!」と思ってますよね。なので、人影が見えた瞬間、反射的に「キャー!」という声があがったんですけど、すぐ「…え、誰?」という空気になって。
―確かに、テレビからも独特の空気が伝わってきた気がします(笑)。
でも、そこで僕が自信満々にスタジオの真ん中まで歩いて行ったので、また雰囲気が変わって「私は知らないけど、誰か有名なラグビー選手なんだろうな…」みたいな感じになって、結局は超若手の芸人という(笑)。
そういった空気を事細かく覚えているくらい、ある意味、冷静ではあったのかもしれませんけど、よく考えたら、お笑いの大先輩ばかりがいらっしゃるところにいきなり僕がスペシャルゲストみたいな感じで出ていく。すごいことを経験させてもらったなと思います。それもこれも、やっぱりラグビーのおかげなんですよね。
ラグビー部時代は攻守ともに体を張るロックというポジションをやってました。決して器用な選手ではなかったので、どんな時でも一番に最前線に飛び込む。それだけは心がけていました。
NSCに入ってからも、そこはラグビー時代と変わらないというか、ネタ見せでみんなが何となく躊躇している空気があったら、真っ先に手を上げて自分が最初にネタをやる。大学を出て、5年働いてからNSCに入っているので時間がない。それもありましたけど、とにかく一番に飛び込んでいく。この感覚は完全にラグビーに教わったことだと思います。
―そのあたりの積極性がドラマ出演にもつながったのでしょうかね?
6話から出演させてもらっているドラマ「ノーサイド・ゲーム」も、自分からアピールして出してもらったんです。
7月下旬に4話のエキストラを募集してまして、せっかく自分もラグビー芸人を打ち出しているのだから、少しでも出てみたいと思って応募したんです。
夜行バスで千葉まで行って、スタンドで応援しているお客さんの一人としてエキストラ出演しました。ただ、当たり前なんですけど、エキストラは本当に画面の隅っこに映るか映らないか。これではせっかく夜行バスで来たのに、もったいないと思って。
スタッフさんと話すチャンスがあった時に「自分、ラグビー芸人をしてまして。申し訳ありませんが、次の現場にうかがってもよろしいでしょうか」と直談判して、ついていかせてもらいました。
―ここのガッツがすごいですよね。
じゃ、なんと物語の中でメインのチームとなっている「アストロズ」の皆さんが移動するバスに乗せもらいまして。となると、当然、周りからしたら「この人、誰」となりますよね。なので、いつもやっているラグビーネタ(レフェリーや選手のモノマネなど)をやらせてもらったら、皆さん、ラグビーをやっている方ばかりなので、非常にウケまして。
次の現場に着いたら、出演者やスタッフの皆さんが食事をするケータリングスペースに案内していただいて。皆さんとご飯を食べさせてもらっていたら、そこに大泉洋さんと監督さんがお見えになったんです。
また、そこでもネタをやらせてもらったら、ありがたいことにまた良い感じになったんで「今しかない!」と思って、監督さんに申し上げたんです。「出してください!」と。
じゃ「東京に住める?」と聞かれまして。これは監督さんから宿題をもらったと思って、すぐに吉本興業の社員さんに話してしばらく東京を拠点にすることを認めてもらって、8月6日に監督さんから出演の連絡をいただきました。
―すごいラッシュ!こんなことが本当にあるもんなんですね!
ドラマももちろん初めてですし、全国のテレビに出るのも「ノーサイド・ゲーム」が初めてでした。「しゃべくり007」もそうですし、9月20日に大阪・なんばグランド花月で行われる日本対ロシアのパブリックビューイングにも参加させてもらいます。本当にラグビーのおかげで、いきなりすごいことをさせてもらっているなとつくづく思います。
もうワールドカップも始まりますけど、ラグビー芸人を名乗る自分が世に出るということは、しんやという名前と同時に、ラグビーにも光が当たることになる。
偉そうなことを言うわけではないんですけど、そんな相乗効果を作り出すことができたら、本当に何よりやと思います。それがラグビーへの恩返しになったら、この上なくうれしいことですし。もちろん、まだまだ頑張らないといけないことだらけなんですけどね。
―確かに、おっしゃる通り。もう実際にその流れもできつつありますもんね。
いえいえ、滅相もないです…。よく考えたら、僕、だいぶ、カッコつけたことばっかり言ってるみたいですかね?いや、別にいい格好しようとしてるわけやないんですよ!正味の話をお伝えしただけで…。なんとも、なんとも、すみません(笑)。
■取材後記
NSCを卒業して数カ月の間に、普通に考えれば、ありえないような仕事を次々とゲットしるしんやさん。その強運とバイタリティーはすさまじいの一言ですが、ドラマ出演の第一歩というか、スタートラインには僕も立ち会っていました。
7月15日にラグビー関係者や若手芸人さんらを連れて、僕が行きつけにしている大阪・鶴橋の焼肉屋さんに行きました。
そこにしんやさんも呼んでいたのですが、話題はドラマの話になり、中に一人「ノーサイド・ゲーム」にも関わっている人がいて、出演者の中にいかにラグビー経験者が多いかという話が出て「しんや君も、何かしら縁が繋がればよいのにね」という話にもなりました。
そこではあくまでも酒飲み話として盛り上がり、会食は終了したのですが、ここからがしんやさんのすごいところ。帰宅して、何かしら糸口がないかと調べ、エキストラ募集の告知を見つけ、7月24日には、実際に夜行バスで千葉に向かっていました。
一番に最前線に飛び込む。口だけではないその姿勢をまざまざと見せつけられました。
6話から出演させてもらっているドラマ「ノーサイド・ゲーム」も、自分からアピールして出してもらったんです。
7月下旬に4話のエキストラを募集してまして、せっかく自分もラグビー芸人を打ち出しているのだから、少しでも出てみたいと思って応募したんです。
夜行バスで千葉まで行って、スタンドで応援しているお客さんの一人としてエキストラ出演しました。ただ、当たり前なんですけど、エキストラは本当に画面の隅っこに映るか映らないか。これではせっかく夜行バスで来たのに、もったいないと思って。
スタッフさんと話すチャンスがあった時に「自分、ラグビー芸人をしてまして。申し訳ありませんが、次の現場にうかがってもよろしいでしょうか」と直談判して、ついていかせてもらいました。
―ここのガッツがすごいですよね。
じゃ、なんと物語の中でメインのチームとなっている「アストロズ」の皆さんが移動するバスに乗せもらいまして。となると、当然、周りからしたら「この人、誰」となりますよね。なので、いつもやっているラグビーネタ(レフェリーや選手のモノマネなど)をやらせてもらったら、皆さん、ラグビーをやっている方ばかりなので、非常にウケまして。
次の現場に着いたら、出演者やスタッフの皆さんが食事をするケータリングスペースに案内していただいて。皆さんとご飯を食べさせてもらっていたら、そこに大泉洋さんと監督さんがお見えになったんです。
また、そこでもネタをやらせてもらったら、ありがたいことにまた良い感じになったんで「今しかない!」と思って、監督さんに申し上げたんです。「出してください!」と。
じゃ「東京に住める?」と聞かれまして。これは監督さんから宿題をもらったと思って、すぐに吉本興業の社員さんに話してしばらく東京を拠点にすることを認めてもらって、8月6日に監督さんから出演の連絡をいただきました。
―すごいラッシュ!こんなことが本当にあるもんなんですね!
ドラマももちろん初めてですし、全国のテレビに出るのも「ノーサイド・ゲーム」が初めてでした。「しゃべくり007」もそうですし、9月20日に大阪・なんばグランド花月で行われる日本対ロシアのパブリックビューイングにも参加させてもらいます。本当にラグビーのおかげで、いきなりすごいことをさせてもらっているなとつくづく思います。
もうワールドカップも始まりますけど、ラグビー芸人を名乗る自分が世に出るということは、しんやという名前と同時に、ラグビーにも光が当たることになる。
偉そうなことを言うわけではないんですけど、そんな相乗効果を作り出すことができたら、本当に何よりやと思います。それがラグビーへの恩返しになったら、この上なくうれしいことですし。もちろん、まだまだ頑張らないといけないことだらけなんですけどね。
―確かに、おっしゃる通り。もう実際にその流れもできつつありますもんね。
いえいえ、滅相もないです…。よく考えたら、僕、だいぶ、カッコつけたことばっかり言ってるみたいですかね?いや、別にいい格好しようとしてるわけやないんですよ!正味の話をお伝えしただけで…。なんとも、なんとも、すみません(笑)。
■取材後記
NSCを卒業して数カ月の間に、普通に考えれば、ありえないような仕事を次々とゲットしるしんやさん。その強運とバイタリティーはすさまじいの一言ですが、ドラマ出演の第一歩というか、スタートラインには僕も立ち会っていました。
7月15日にラグビー関係者や若手芸人さんらを連れて、僕が行きつけにしている大阪・鶴橋の焼肉屋さんに行きました。
そこにしんやさんも呼んでいたのですが、話題はドラマの話になり、中に一人「ノーサイド・ゲーム」にも関わっている人がいて、出演者の中にいかにラグビー経験者が多いかという話が出て「しんや君も、何かしら縁が繋がればよいのにね」という話にもなりました。
そこではあくまでも酒飲み話として盛り上がり、会食は終了したのですが、ここからがしんやさんのすごいところ。帰宅して、何かしら糸口がないかと調べ、エキストラ募集の告知を見つけ、7月24日には、実際に夜行バスで千葉に向かっていました。
一番に最前線に飛び込む。口だけではないその姿勢をまざまざと見せつけられました。
執筆者プロフィール
中西 正男(なかにし まさお)
1974年生まれ。大阪府枚方市出身。立命館大学卒業後、デイリースポーツ社に入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚などを大阪を拠点に取材。桂米朝師匠に、スポーツ新聞の記者として異例のインタビューを行い、話題に。2012年9月に同社を退社後、株式会社KOZOクリエイターズに所属し、テレビ・ラジオなどにも活動の幅を広げる。現在、朝日放送テレビ「おはよう朝日です」、読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」などにレギュラー出演。また、Yahoo!、朝日新聞、AERA.dotなどで連載中。
中西 正男(なかにし まさお)
1974年生まれ。大阪府枚方市出身。立命館大学卒業後、デイリースポーツ社に入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚などを大阪を拠点に取材。桂米朝師匠に、スポーツ新聞の記者として異例のインタビューを行い、話題に。2012年9月に同社を退社後、株式会社KOZOクリエイターズに所属し、テレビ・ラジオなどにも活動の幅を広げる。現在、朝日放送テレビ「おはよう朝日です」、読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」などにレギュラー出演。また、Yahoo!、朝日新聞、AERA.dotなどで連載中。
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