【大分県】3時10分前を3時前10分と言う大分県民！そっちの方が間違いない？

9月15日放送の「秘密のケンミンSHOW極」に久々に登場した「ケンミン刑事」！名優・高杉亘が刑事ドラマそのままの空気で大真面目に演じて面白い。いつもなぜか出身県民だけ黙秘を続ける容疑者の、ちょっとした一言や仕草から何県出身かを見事に言い当てる。

今回は、偽造ブランド品で逮捕された容疑者・衛藤が他は全部白状するのに出身県だけは言わない。いつもは出身県にこだわるケンミン刑事・神宮寺剣が「出身県より事件の解明が最優先だ」と部下を諭す。だがそう言いつつ、犯人の何気ない一言を逃さなかった。「さっき港に荷物がついたと連絡があった。3時前10分くらいかな・・・」神宮寺の目がキランと光る！

「故郷はただ一つ」キターーー！この決め言葉から神宮寺のプロファイリングが始まる！「そこは干し椎茸購入量日本一、道路のトンネル数557本で日本一、そして衛藤という名字の数が日本一！君は大分県民だ！」「な、なんでわかったんだ」崩れ落ちる容疑者・衛藤。

神宮寺は時計の針を2時50分にして推理を説明する。「2時50分は一般的に3時10分前という。これを3時前10分と言うのは、大分県民の証だ！」

そう、衛藤がぽろりと口にした「3時前10分」で神宮寺には出身県がわかったのだ。

「3時前10分」普通使わない言い方だが、大分県民は本当に2時50分をこう言うのだろうか？

そこで大分県に行って聞いてみた。夏祭りに向かう大分レディー２人連れに2時50分を指した時計を見せて何時と言うか聞くと・・・「え？」と戸惑いつつ「3時前10分とか」と、神宮寺の言う通り答えるではないか！
「違いますか？」と聞くので「3時10分前じゃないですか」と突っ込むと頑なに「3時前10分！おかしいかな、私？」いえいえ、それでいいんです！

続いて3人の大分マダムに同じように聞いた。当然と言った感じで「3時前10分」と答える。「3時の10分前で3時10分前じゃないんですか？」とまた突っ込むと、「3時の10分前なんで・・・3時前10分。」やはり「前10分」だ。

そこで2時45分にした時計を見せると「この流れだと3時前15分ですねえ」2時55分の時計は「3時前5分。」それならと、3時5分にすると「それは3時5分。」3時後5分、とは言わないそうだ。「前しか言わない。」そうなんだあ。

しかも、逆に大分県民からこう指摘された。「3時10分前と言ったら、3時10分の少し前でこうなります。」と時計で3時8分あたりを示すのだ。確かに、3時10分の前を3時10分前と呼ぶ方が正しく伝わる気がしてきた。一般的な3時10分前より、3時前10分の方が正確なのかもしれないぞ。

神宮寺は解説する。「3時前10分の言い方は大分県だけではなく、福岡県や熊本県北部でも使われている。なぜこのエリアだけでこう言うのか。それは・・・」さあ、一体なぜだろう？だが「まだ解明されてないんだよ」と神宮寺は苛立ち気味に言うのだった。

言われて思い出したのだが、実は筆者は福岡県出身で、子どもの頃「3時前10分」と言ってた気がする。福岡を離れてすっかりそう言わなくなったのだが。自然に使ってた言い方を思い出し、どっちが自分の言い方かわからなくなってしまった。家族に時間を聞かれたら「3時前10分」と答えてしまうかもしれない。でも、その方が間違いがなくていいかもね！

【文：境治】