
【連載】ここがオモロイ!「秘密のケンミンSHOW」
シメは進化する!飲んだ後は広島つけ麺、福岡ラーソーメン、札幌おにぎりで決まり!
2019.09.06
境治「シメ」の定番といえば、やっぱりラーメン、あるいは茶漬け、うどんがいいと言う人もいるだろう。だがこの「シメ」の食文化、日本中の飲み屋街で進化し続けている。各県それぞれに我々の知らない「シメ」の新定番が根づいているのだ。
例えば広島ではシメといえば、つけ麺だという。いや、それはラーメンの一形態だから珍しくはないよ、と思ってしまうがそうではない。独特の、広島つけ麺がシメの定番になっているのだ。
広島の呑んべえたちが集う流川、そこには「ばくだん屋」というつけ麺屋がある。飲み歩いてお酒が致死量に達しそうだとのたまう酔っ払いがその店で食べているのは、つゆが真っ赤なつけ麺だった。あまりに赤くて他県民からするとおいしそうではない。そして出てきた麺は、麺だけではなかった。チャーシューにキャベツ、ネギとキュウリがついていて、呑んべえたちは野菜と麺を一緒に真っ赤なつゆにつけて豪快に口に入れている。真っ赤っかで辛そうに思えたそのつけ麺が、食べている様子を見ると逆にうまそうに思えてくる。


ラーソーメンは、その名の通りラーメンをソーメンとして食べる料理。博多ラーメンの細い麺を長めに茹でて氷でキュッと締める。その麺をどっさりの氷とともに器に入れ、ソーメンのつゆですするのだ。福岡の甘めの醤油でつくったつゆがあっさりおいしいという。



そんな風に、呑んべえたちが集う広島、福岡、札幌の夜は更けて朝を迎える。酒はほどほどにしたいものだが、それぞれ独特の「シメ」はうらやましい!なんとか理由を作って出張したいものだ。この「シメ」のために酒を飲むのもありじゃないかな!
【文:境 治】
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