台湾〇〇爆伸び!ラーメンだけじゃない、激辛の台湾ミンチが入ったシン・ナゴヤメシに注目!

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名古屋に何度か行ったことがあれば、台湾ラーメンは知っているだろう。そう、あの唐辛子たっぷりの激辛ミンチが入ったラーメン。意外にも台湾にルーツがあるわけではなく、純粋国産!名古屋メシのひとつとして定着している。

via ©ytv
名古屋生まれなのになぜか台湾まぜそばと呼ばれる、汁なしラーメンもいまやスタンダードになっていて、名古屋の2大台湾メニューとなっている。この豚ミンチをたっぷりのニンニクと唐辛子で炒めた台湾ミンチ、最近はラーメンとまぜそば以外にも使われ始めているという。

名古屋の若いサラリーマンたちは「名古屋の人間には、台湾〇〇が細胞レベルで染みている」と言い、台湾ミンチがのった様々なメニューを楽しんでいるそうだ。「どのお店に入ってもそのジャンルに応じた台湾が食べられる」そうで、いまやあらゆる分野で「台湾〇〇爆伸び!」だと言う。台湾まぜそばを産んだ麺屋はなびの大将は「台湾ミンチをのせると人気が出る、売れる!喫茶店、うどん屋さん、パスタ屋さん、いろんなところで台湾〇〇戦争が起きてます!」と台湾ミンチを使った新しい名古屋メシの盛り上がりを証言する。

その代表例が、台湾焼きそばだという。「居酒屋とか、お好み焼き屋で食べられます。間違いなくうまい!」そこで鉄板焼き居酒屋風のお店に行ってみると、来た来た!鉄板に乗って、噂の台湾焼きそばが出て来た!それを小皿にとって熱いところをほくほく食している。ビールも流し込んで、ああおいしそう!なるほど、食欲を満たしつつ飲みも進む居酒屋に最適なメニューだ。台湾ミンチの辛さが、酒も食も活性化するのだろう。

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普通、台湾ミンチは豚肉や合い挽きで作るのだが、台湾焼きそばのミンチは鶏肉が主流。それが焼きそばと合うらしい。「香ばしさがいい。焦げができてるところもおいしいです」と事細かに語る青年は、隣の素敵な女性と結婚式を挙げた直後だという。おめでとう!でも結婚式当日に台湾焼きそば食べるの?それくらい好きなんだろうね。

次に名古屋民が挙げた台湾〇〇は、カレー。え?台湾カレー?辛いカレーに辛い台湾ミンチを乗せるのか?「日本人はラーメンとカレー好きじゃん。そこ入れ替えただけよ、そりゃうまいって」と熱心に語るおにいさんの勧めで、台湾カレーを求めて名古屋市からかなり北の犬山市に行ってみた。台湾カレーを看板に掲げるお店に到着すると、店外で行列、店内でもさらに行列で、人気ぶりがうかがえる。

お客さんのテーブルに出てきたのは、サラサラのカレーに台湾ミンチが乗って、真ん中には生卵。そしてネギとおろしニンニクも添えてある。

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これを、台湾まぜそば同様、混ぜ混ぜして食べている。それだけで確かにおいしそうだが、お客さんがテーブルにある瓶から出したのは、キムチ?「台湾カレーにはキムチが合います」と言うのでよくわからなくなってきた。キムチの酸っぱさが辛さを癒すそうだが、福神漬けではダメなの?ところで、台湾カレーで人気のこのお店、オーナーはなんと!元野球選手の長嶋清幸氏だ!80年代に広島カープで大活躍し、その後も選手としてコーチとして各球団で働いてきた。2019年10月には野球の仕事を辞め、翌年台湾カレー店の店主となった。野球の次の人生がカレーなんて、楽しそう!

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さて台湾〇〇はまだまだ尽きない。居酒屋では台湾肉巻串。もやしとニラを豚バラ肉で巻いて台湾ミンチをのせてある。これも酒が進みそう。さらに名古屋名物あんかけスパに台湾ミンチを乗せた台湾スパ。冷やし中華に乗せれば台湾冷やし中華。沖縄風のおにぎりに入れれば台湾ひき肉ポークたまごおにぎり。そしてもつ鍋にミンチを乗せた台湾もつ鍋。ありとあらゆるメニューが台湾化している。どれもこれも、あり!おいしそうだ。

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さらに見つけたのが、台湾から揚げと台湾カステラが並んでる場所。でもどちらも台湾ミンチ関係ないじゃん。この二つ、ほんとに今台湾で人気のカステラとから揚げで、こっちのほうが本物の台湾メニューと言える。台湾カステラを買った名古屋マダムに「台湾が好きなんですね」と聞くと「台湾がつけば焼きそばでもラーメンでもみんなおいしいです。」と答える。「台湾ミンチの台湾とは別ですよね?」とあえてつっこむと「台湾だから同じですよ」。そうですね、おいしければ何でもOKです!そんなこんなのシン・ナゴヤメシには注目しておきたいね!

【文:境 治】