【福岡県】「さんのーがーはい」と思いものを持ち上げる時に言うのは、福岡県民の証!

2022.06.17

【福岡県】「さんのーがーはい」と思いものを持ち上げる時に言うのは、福岡県民の証!
©ytv
「秘密のケンミンSHOW極」ではよく「〇〇と言うのは□□県民だけなんですよ」と言うと、当の県民たちが「えー?全国的に言うと思ってた」と驚く場面がある。その度に筆者も大笑いするのだが、6月16日放送の回では福岡県出身の筆者自身が「えー?そうなの?」と驚いてしまった。

ケンミン刑事こと高杉亘演じる神宮寺剣が、逮捕された容疑者が何気なく言った一言から、出身県をプロファイリングしたのだ。「お前は福岡県民だ!」と。容疑者が言ったのは、腰を痛めた別の刑事を持ち上げる時の掛け声、「さんのーがーはい!」だった。

「さんのーがーはい!と言うのは福岡県民の証!」と神宮寺刑事が言った時、筆者は「え?そうなの?福岡県民だけなの?」と言ってしまった。

番組取材班は福岡に行き、県民たちに20kgの段ボールを持ち上げてもらった。掛け声を皆さんでと頼んで持ち上げてもらったら、「さんのーがーはい!」と言うではないか!そう、福岡県では子どもの頃から誰に教わるともなく、この掛け声を言っていた。

全国的には「いっせーのせ」が主流だ。福岡県民もこの掛け声は知っている。だがなぜか使わないのだ。「タイミングが合わない」とか言う福岡県民もいるが、全国的にはこれでタイミング合うわけだよねー。

天神で出会った女子高生二人連れにも段ボールを持ち上げてもらうと、自然に「さんのーがーはい!」が出る。例によって「福岡県民だけですよ」と言うと「えー?共通語だと思ってました」だよね、みんな言うと思ってたよね。「小松菜奈と菅田将暉の結婚くらい驚いた」ってその例えはよくわからないけど。
©ytv
今年新社会人になったという3人の女性。一人は福岡県民だが、他はそれぞれ島根県と佐賀県の出身。段ボールを持ち上げてもらうと福岡県民の「さんのーがーはい!」に他の二人が戸惑ってタイミングが合わない。「聞いたことないです。」「いつ上げていいかわからなかった」え?お隣の佐賀県民も知らないの?

続いて北九州市の小学校で体育の授業を取材。大縄跳びを飛ぶときに、縄を回す生徒がやはり「さんのーがーはい!」と掛け声をかけ、みんな上手に跳んでいる。「タイミングが掴みやすい」「言ったほうが跳びやすい」そうよね、重いもの持ち上げるときだけじゃなく、タイミング合わせる時は使うよね。
©ytv
重いものを持ち上げる掛け声、まず「いっせーのーせ」について神宮寺刑事が解説する。「せえの」という掛け声は、守り神の塞(さい)の神に由来し、「さいの来い→せえの」になったという。さらに明治時代にフランス海軍の「hisser(イッセー)=引き上げろ」を日本海軍が導入。「イッセー」と「せえの」が混じって「いっせーのーせ」になったらしい。

これが福岡県では「さいの来い」が「さんのー来い」に、そして「さんのーがーはい」になったと神宮寺が解説。ちょっと強引じゃね?

さらに神宮寺が言うには、掛け声には全国に独特の言い方があるそうだ。大阪では「いっせーのーで」、鹿児島では「いっせーのーがーせい」と言うらしい。

「掛け声はみんなの心を一つにできる、県民の合言葉なんだ」とカッコよく締める神宮寺刑事だが、なんでこの人、こんなに各県民の文化を知ってるの?そもそもケンミン刑事のドラマで容疑者たちはなぜ出身県だけは黙秘するの?

【文:境治】
この記事を共有する

新着記事

新着記事一覧へ

アクセスランキング