大阪人がよく使う「正味」「やらしい話」「ちゃうねん」は知れば知るほど翻訳不可能!
2021.05.07
4月29日放送の「秘密のケンミンSHOW極」では、人気コーナー「ヒミツのOSAKA」で大阪人の枕詞を取り上げていた。枕詞とはもちろん、和歌などで最初に使う定番の言い回しのことだが、現代語の「ぶっちゃけ」とか「ちなみに」なども広い意味の枕詞と言えそうだ。これが大阪人の場合は他の地域からすると独特なものがたくさんある。そして確かに大阪の人はしょっちゅう使う印象だ。
例えば、ある場での大阪人同士の会話を聞いていると「正味どないしてん?」とか「正味休みの日やったら・・・」などと「正味」を連発している。そう言えば大阪の友人たちはこの「正味」を本当によく使う。子どもの頃見た「やすしきよし」の漫才でも横山やすしが何度も使っていたのを覚えている。
例えば、ある場での大阪人同士の会話を聞いていると「正味どないしてん?」とか「正味休みの日やったら・・・」などと「正味」を連発している。そう言えば大阪の友人たちはこの「正味」を本当によく使う。子どもの頃見た「やすしきよし」の漫才でも横山やすしが何度も使っていたのを覚えている。
©ytv
だがこの「正味」とは、辞書で引くと「外皮や付属部分を取り除いた中身」という意味。一般的にはあまり会話で使う言葉でもない気がする。大阪の人に聞くと「ホンマに信じてもらいたい時」に使うのだと言う。「正味な、これの方が得やで」と例を教えてくれた。だがどう意味なのかを聞くと「知らんな」と言い放つ。「生まれながらに覚えたから説明できない」とまで言うのだ。翻訳不可能!
意味としては「正直に言うと」ということのようだが、「あんたのこと思ってみたいなニュアンス」が含まれるのだと言う。「正直なんちゃらやんな、ってちょっとキツいから少し柔らかくする」のだそうだ。「正直に言うと」のマイルドかつ思いやり版ということらしい。
次の枕詞は「やらしい話」。ああ、これも大阪の人はよく使うなあ。大阪人に聞くと「お金の話やね」とストレートな解説。「他人の懐事情聞くのってやらしいじゃないですか、実際やらしいと思うんですけどね、へっへっへっへ」とやらしい笑いで説明する。
意味としては「正直に言うと」ということのようだが、「あんたのこと思ってみたいなニュアンス」が含まれるのだと言う。「正直なんちゃらやんな、ってちょっとキツいから少し柔らかくする」のだそうだ。「正直に言うと」のマイルドかつ思いやり版ということらしい。
次の枕詞は「やらしい話」。ああ、これも大阪の人はよく使うなあ。大阪人に聞くと「お金の話やね」とストレートな解説。「他人の懐事情聞くのってやらしいじゃないですか、実際やらしいと思うんですけどね、へっへっへっへ」とやらしい笑いで説明する。
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ケンミンSHOWではお馴染みの、新世界の白附さんに聞くとまず「最近喋ってないから取材受けてもオモロい事言われへん」となぜか恥ずかしがりつつも「やらしい話は絶対お金がらみ」と解説。「すぐに言うたらこの人やらしい人やなと思われるから“やらしい話やけどな”と前置きをする」のだそうだ。さらにこんな例え話もしてくれた。「オモロい話も先にオモロい話やけどなって言うたらオモロくなくなるやん。やらしい話もやらしい話やけどなと先に言うと、やらしさがちょっとマイルドになる」うーん、説得力あるようなそうでもないような例えだけど、なんとなくは理解できた。
最後は「ちゃうねん」。ああ、これ大阪の人本当にめちゃ使ってる!大阪人に聞いても「めっちゃ言う!」と自分で言う。「話の切り替えに使う!」「話を一旦区切ったろ思ったら、ちゃうねんちゃうねんちょっと!」。
最後は「ちゃうねん」。ああ、これ大阪の人本当にめちゃ使ってる!大阪人に聞いても「めっちゃ言う!」と自分で言う。「話の切り替えに使う!」「話を一旦区切ったろ思ったら、ちゃうねんちゃうねんちょっと!」。
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別の大阪夫婦に聞くと「ちゃうねんほんでな、で次の話が始まる」と言う。何が違うんですかと聞くと意外にも「違わへん」と回答。「なんも違わへん、話のバトンや!」「言うわ、めちゃ言うわ!」となぜかこの話題で大盛り上がりでちょっと引く。
再び白附さんに解説してもらった。「大阪人はみんな話するから自分に注目させるために何か喋る。みんながこんだけ喋ってる中で自分がイニシアチブを取ろうと思ったら、何かポンッて言うてその話を切らないと無理。喋ってるのを遮るために、ちゃうねんちゃうねんて言うたりする」なるほど、全員がお喋りだから自分が喋るためには何か言わないといけないのか、と感心してたら「言語学者みたいやろ、おれ」。それほどではないけど、理解はできましたよ。
こうして見ていくと、大阪人はおしゃべりが大好きだけど、同時に相手を傷つけないよう柔らかくするために枕詞を使うことがわかってきた。おしゃべりを抑えればいいのではという気もするけど、ここは大阪はやはりあたたかい街なのだとまとめておこう。
【文:境 治】
再び白附さんに解説してもらった。「大阪人はみんな話するから自分に注目させるために何か喋る。みんながこんだけ喋ってる中で自分がイニシアチブを取ろうと思ったら、何かポンッて言うてその話を切らないと無理。喋ってるのを遮るために、ちゃうねんちゃうねんて言うたりする」なるほど、全員がお喋りだから自分が喋るためには何か言わないといけないのか、と感心してたら「言語学者みたいやろ、おれ」。それほどではないけど、理解はできましたよ。
こうして見ていくと、大阪人はおしゃべりが大好きだけど、同時に相手を傷つけないよう柔らかくするために枕詞を使うことがわかってきた。おしゃべりを抑えればいいのではという気もするけど、ここは大阪はやはりあたたかい街なのだとまとめておこう。
【文:境 治】
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