東京の人は10cmの雪で騒いでダサい?雪国県民たちの雪と戦う冬を見よ!

2022.03.14

東京の人は10cmの雪で騒いでダサい?雪国県民たちの雪と戦う冬を見よ!
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この冬、日本海側の地域は例年にないほどの大雪に襲われた。東京でさえ1月に10cm積ったが、雪国の人たちからすると「レベル低すぎ」のようだ。

そこで降雪量積雪量ともに日本一の豪雪都市、青森市に行ってみると、自転車が雪に埋もれてる!電話ボックスも!なんと信号が人と同じ高さだ!街の乾物屋さんに東京の雪について聞いてみると「おかしくておかしくて、ちりとりで雪っこかいてる」ちりとりでかく雪はちっとも大変ではないらしい。庭が雪で埋没しているお宅のおかあさんに言わせると「雪が積ったって大騒ぎしてるけど、こっちは朝起きて10cmならへのかっぱ。」
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秋田県でも、何もかもが雪で埋もれていた。信号もバス停も、雪に刺さっている感じ。横手市民に聞くと「東京の人はなぜ転ぶのかと思う。歩き方がなってない。」ではどう歩けばいいのか?「足の裏全体で歩く。上から落とす感じ。」だそうだ。東京の人たちが雪に傘をさすのも不思議らしい。「東京の雪は雨雪だからだね。秋田は粉雪だから。」気温が低いから雪がサラサラなのだ。だから傘は不要だが、フードがついた服が必須だ。

新潟県に行くと雪が3mも積っている!キッズたちに東京の雪の様子を見せると「少な!こっちの雪を分けてあげたい」と言う。「あのくらいの雪で滑るなんてダサい」「なんでそのくらいで大騒ぎするの?」東京人、言われ放題だ。

道路だけは雪がないのでよく見ると、水が道路に吹き出している。出会った少年に聞くとそんなことも知らないのかと言わんばかりに「消雪パイプ」と回答。地下水や海水で雪を溶かす仕組みだ。なんと、考案したのは柿の種で知られる浪花屋製菓の初代社長・今井與三郎氏で、長岡市から他の雪国に広まったそうだ。
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雪が多いと、雪かきは日常業務だ。「6時に起きて雪かき、会社行っても雪かき、家帰って雪かき」一日中雪かきに追われるという。早朝、5:42に表に出るとすでに多くの人々が雪かきに勤しんでいた。「5時は遅い方、3時ごろ起きてやることもある」寝られないじゃないか。

実際に、どう雪をかくのか。まず玄関から裏まで人が通れるようにする。次に車庫周りの雪をかく。「それで1時間半かかる。暑い暑い!」かなりの運動量だろう。

雪かきの様子を見ていると、謎の溝に雪を捨てている。流雪溝と呼ばれる、雪を捨てるための自然水を利用した装置で、これも新潟県発祥だそうだ。
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大変な生活だが、雪国の自慢ってあるのだろうか。「スキー場に車で20分、授業でもスキーをやること。」なるほど、学校へ行くと運動場が素晴らしいゲレンデになっている。冬の体育の授業はスキーなのだ。

津軽の人は「ストーブ列車」を挙げる。1930年創業、五所川原と中里を結ぶ鉄道は車内でストーブが焚かれ、その上でスルメを焼く。ストーブ酒で一杯やれば幸福に浸れる。
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キッズたちは「かまくらが作れる」ことを挙げる。「ジュースを入れたコップを雪に埋めて棒をさしとけばアイスができる」とユニークな楽しみ方を言うキッズもいた。

みなさん口々に「雪降るのはしょうがねえな。お天道様にもんくつけるか?」「冬は大変だけど青空覗くときれいだなと思うし、春が来ると良かったなと思います。」「雪が溶けてくれば山菜がなんぼでも採れる」「孫は東京がいいと帰ってこないけど、いずれ雪国がいいと帰ってくる。」とおっしゃる。大変だけど、それを超えた価値が雪国にはあると言っているのだ。聞いているとなんだかじわっと胸に来る。

とは言え、雪国に住む自信はないかなあ。毎朝早起きして雪かきしてたら他のこと何もできなくなりそう。でも雪国を旅したい!かまくらで遊んでジュースをアイスにしてみたいね!

【文:境 治】
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