イカスミ汁?せんべい汁?だんご汁?他県民が全然知らない全国アツアツ汁祭り!

2020.12.15

イカスミ汁?せんべい汁?だんご汁?他県民が全然知らない全国アツアツ汁祭り!
©ytv
いよいよ寒くなってきたこの冬。日本全国にはその土地その土地に様々の汁物があり、アツアツの汁をすすって冬の寒さを乗り越えてきた。そこで「秘密のケンミンSHOW極」が選んだ「アツアツ汁祭りBEST10」を紹介しよう。まずは10位から4位までを並べると、こうなった。
10位 じゃっぱ汁(青森)
9位 納豆汁(山形)
8位 貝汁(山口)
7位 レタスの味噌汁(長野)
6位 タチの味噌汁(北海道)
5位 のっぺ汁(新潟)
4位 タケノコ汁(長野)
みなさんの故郷の汁物は入っていただろうか。続いて3位からはじっくり紹介しよう。

3位 イカスミ汁(沖縄)
4位までと比べると異彩を放つ、沖縄県のイカスミ汁。他の汁物は素材の野菜が浮いているが、イカスミ汁は真っ黒で何が入ってるかわからない。この黒々とした汁を沖縄の人は食べるのか?だが街で聞くと「えげつないごちそう!」とえげつない表現でおいしさを語る。食べたことがない人は「人生半分以上損してる」とまで言うのだけど、それほどおいしいの?
イカスミ汁を出す食堂に行ってみると、そのものズバリ、イカスミ汁定食というメニューがある。出てきたのは真ん中にドーンと巨大などんぶりに入った真っ黒な汁と、ごはん。汁物だけどメインのおかずなのだ。中に入っている具材はわかりにくいが、イカと三枚肉、そして黒い汁がまとわりついた緑の野菜ンジャナだった。ンジャナ、とンで始まる名前にちょっとひっかかるが、沖縄県民はこの真っ黒な汁をおいしいおいしいとどんどん食べている。黒い見た目のわりに意外にマイルドで、ンジャナが臭み消しにもなって食べやすいのだという。もちろん食べると歯がお歯黒状態になるのだが、女性もそんなこと気にしない。それにしても真っ黒ってどうすか?と聞くと「イカそのものだから仕方ないさ」とウチナンチューらしい回答。真理かもしれない。
©ytv
2位 せんべい汁(青森県)
青森県南部地方の八戸市を中心によく食べられているのが、せんべい汁。「せんべい」は何かの例えではなく、本当にこの地の南部せんべいを入れた汁物。他県民にはピンとこないが、八戸市で聞くと当たり前。ヤングガールズにもせんべい汁について聞くと「わー!今その話ししてたところです!」と異様に盛り上がる。「家でも食べるし給食でも出ます」なるほど、暮らしに根を張った汁物なのだな。
八戸市内のお宅で作り方を取材すると、出てきた袋に「おつゆせんべい」と表記されている。あれ?南部せんべいじゃないの?南部せんべいではあるのだが作り方が少し違い、せんべい汁用にかために焼かれているのだそうだ。へー!
まず鳥モモ肉でダシをとり、にんじん、ゴボウ、しめじ、えのきなどたっぷりの具材を煮込んで醤油、酒、みりんで味つけする。これだけで十分おいしそうなのだが、ここでおつゆせんべいを4つに割って鍋にドサドサーッと入れてしまう。硬いせんべいがクタクタになるまで煮込んで完成だ。
正直言って、どうなの?と思うのだが、八戸のご家族は「せんべいに味が染みてる!」「せんべいの耳の部分がとくにおいしい!」と強調する。不思議な文化だがこれだけ言われると食べて見たくなるものだ。
©ytv
1位 だんご汁(大分)
さて1位は大分県のだんご汁。と聞くと丸いだんごが入った汁物ね、と思うがちょっと違う。「普通のだんごは噛む感じでしょ?だんご汁はズルズルッという感じ」と大分マダムがうれしそうに語る。ん?ズルズル?あるお宅で出てきただんご汁は、野菜たっぷりで味噌で味付けしたと思われる典型的な汁物に、おや?丸ではなく平たく長い麺のようなものが入っている。これが大分だんご汁のだんごなのだ。
この平たい麺は、家庭でも作る。小麦粉に塩と水を加えてしっかり練りあげた生地を、楕円形に丸めていく。たしかにこの段階ではだんごだ。これをしばらく寝かせた後、子どもたちも手伝ってだんごを延ばしていく。お母さんは器用に両端を持った手を上下に動かすだけでびよーんと延びて平たく仕上げてしまう。なるほどね、これを野菜の汁に入れるんだね。だんご作りに参加するから、子どもたちも余計においしいんだろうなあ。
©ytv
さて今日も夜には冷えそうだ。大分県民を真似てだんご汁を作るのも一興かもしれない。イカスミ汁やせんべい汁はちとハードルが高そうだが、トライしてみては?

【文:境 治】
この記事を共有する

新着記事

新着記事一覧へ

アクセスランキング