テレビは読んでも面白い〜テレビを語りあうために生まれた「読みテレ」〜

2017.08.24

面白い映画を見たら、まずあなたはどうするだろう。誰かにその興奮を伝えたくなるのではないだろうか。あるいは、見知らぬ人のブログを読んで、「そうそうそう!」と共感したり。とても気に入った映画なら、パンフレットを買ってじっくり読んだりするかもしれない。
そうやって言葉にしたり、誰かの文章を読んだりすることで、その映画の奥行きまで理解でき、見ている時の興奮が増幅する。時には、自分とは別の受け止め方に出会って新たな価値も発見する。映画は見たらそれでおしまいではなく、語り合うことでもっと面白くなるのだ。
テレビだって同じだ。ドラマに感動したら、くだらないギャグに大笑いしたら、知らない知識を情報番組で得たら、映画と同じように誰かに言葉を伝えたくなる。誰かの言葉を読みたくなる。そんな風に、私たちはテレビについて語り合うことを生活の中で日々行っているものだ。言葉を通じて、テレビの面白さは共有することができる。
そしてテレビは不思議と、共有したくなる強さを持っている。ネットの時代になりテレビ離れが進んでいるはずなのに、そのネットで語られる題材の大きな部分はテレビが元ネタだ。もともとお茶の間で、そして学校や職場で行われていた「共有」が、ネットを通じてどこでも誰とでもできるようになった。テレビについて語る機会は、実はネットの時代に増えたのかもしれない。心から感動するピュアなドラマから下世話でどうでもいいゴシップまで、そこいら中をテレビが元ネタの話題が駆け巡っている。
そうなのだ、テレビは見る面白さだけではない。文章になった感想や批評を、読んだらまた面白い。だったらテレビをもっともっと、みんなに「読んで」もらえる場があってもいいじゃないか。
そんな発想で生まれたのがこのサイト「読みテレ」だ。放送後の番組について、その面白さをライターたちが文章に書いている。読売テレビが運営するので、それとひっかけて、テレビを読んで楽しむ場としてネーミングされている。そういう意味では、読売テレビの番組を語るのが基本だが、少しずつその枠を広げられたらいいなとも考えている。他のテレビ局の番組について、あるいはテレビ全体についての記事も少しずつ掲載していきたい。テレビについて語る論客たちに、読み応えある記事を書いてもらえたらとも考えている。自局の番組を軸にしながらも、テレビそのものを「読む」場にするのが理想だ。
走りはじめたばかりのサイトで、どこまで面白く豊かに育てていけるかわからないが、もしよかったら時々のぞいてみてください。そしてここに書かれたことをネタに、あなたもテレビについて語ってもらえれば、うれしい。
執筆者プロフィール
境 治(コピーライター/メディアコンサルタント)
1962年福岡市生まれ。東京大学文学部を卒業後、1987年、広告代理店I&S(現I&SBBDO)に入社しコピーライターとなる。1992年、TCC(Tokyo Copywriters Club)新人賞を受賞。翌年独立し、フリーランスとしてCM・ポスターなどの制作に携わってきた。2006年は株式会社ロボット、2011年からは株式会社ビデオプロモーションに在籍。2013年7月から、再びフリーランスになり、メディアコンサルタントとして活動。テレビとネットの融合を業界に訴えている。
有料マガジンMediaBorder( http://mediaborder.publishers.fm/ )発行。
近著「拡張するテレビ」(宣伝会議)
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